ITエンジニアおよびデザイナー向けの副業・転職サービス「Offers」を運営するoverflowは1月26日、プロダクト開発組織の生産性向上を目的とするサービス「Offers MGR(オファーズマネージャー)」のオープンベータ版の提供を開始することを発表し、説明会を開いた。
企業と人材の関係性は大きく2つのフェーズに分けられる。それは、企業との接点づくりから入社までの採用プロセスと、入社後の教育や成長に関わる採用後のプロセスだ。overflowはOffersによってITエンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーなど、プロダクト開発に携わる人材の採用プロセスを支援してきた。
同社は採用プロセスのみならず、採用後の人材の能力向上や組織への人材のつなぎ止めを促すために、プロダクト開発に関わる組織の運営を支援する新サービスとして、Offers MGRを開発したとのことだ。同サービスはSlackやGitHub、Figma、Notion、Jiraといった日々の開発業務で利用するツールと連携可能だ。
同サービスはプロダクト開発組織の生産性向上を、個人とチームの両面から支援する機能を備える。個人向けの支援として、チャットツールや開発ツールから抽出したデータを用いて、組織ごとにメンバー別のアクション累積や開発アウトプットを可視化する。
また、アウトプットの量に応じてメンバーのコンディションも把握可能だ。前月や前週とアウトプット量を比較することで、好調や不調などを可視化する。アンケート機能も備えるため、日常業務でつまづきやすいポイントや現在の困りごと、モチベーションを取得できるという。
さらに、チャットツールのアクティビティを解析することで、業務負荷の偏りやコミュニケーションの相関図が把握できるようになる。リモートワークの導入が進む中において、特定のメンバーの業務負担の増加やコミュニケーションの孤立化の解消が図れるとのことだ。
チーム向けの支援としては、チーム全体の状況を可視化する仕組みを提供する。デプロイ頻度や変更のリードタイムをグラフ化し、開発生産性を一目で理解すること、GitHubのデータからアウトプットや進捗を管理することを可能にしている。
将来的には、チーム全体の開発フローにおける課題を確認できるダッシュボード機能を実装する予定としている。フローが滞っている課題を迅速に把握できるようになると、チーム全体のパフォーマンス向上が期待できる。
overflowのCEOである鈴木裕斗氏は「プロダクト開発に関わる人材の副業や転職を支援するOffersに加えて、開発組織の生産性向上を支援するOffers MGRをリリースできたことで、HR(Human Resources)に関わるプロセスを一貫してサポートできるようになった。人材の採用から事業成長までをオールインワンでサポートしつつ、将来的には人材の採用活動を自動で支援できるような仕組みも構築していきたい」と展望を語った。