日立Astemo、トレンドマイクロ、同社子会社の米VicOneは1月24日、コネクテッドカー向けセキュリティソリューションの提供における協業を拡大すると発表した。

日立Astemoの自動車向けセキュリティソリューション「Edge-SIEM」と、トレンドマイクロおよびVicOneの車両向け組込型セキュリティソリューション「xCarbon」を連携させる。車載側でコネクテッドカーに対するサイバー攻撃やそのリスクを検知・軽減するためのセキュリティソリューションを2025年までに提供することを目指す。

  • ソリューション構築イメージ

    ソリューション構築イメージ

具体的には、車両に搭載されたインターネット通信を行う機器や、カーナビなどの高機能OSが組み込まれた情報システムなど、サイバー攻撃の対象となることが予測される情報系ECU(Electronic Control Unit:自動車に組み込まれているシステムを電子回路により、制御するコンピュータの総称)を、xCarbonを用いてサイバー攻撃から保護する。

xCarbonは、脆弱性を悪用した攻撃、サイバー攻撃者が遠隔操作を行うサーバとの通信、マルウェアが利用する通信、ファイルの不正な書き換えなどをリアルタイムで検知・ブロックするという。

さらに、車両ネットワークの通信中央制御を担うセントラルゲートウェイにEdge-SIEMを配置することで、各制御系ECUや情報系ECUからアクセルやブレーキの稼動、カーナビ操作などのログ情報を収集して車両システム全体の挙動監視を行う。

Edge-SIEMは、ブレーキやアクセルをはじめとした車両内の不審な動作を監視・判断し、サイバー攻撃を受けている可能性がある場合には即座に自動車メーカーのセキュリティ監視センターであるV-SOC(車両へのサイバー攻撃の検知、分析、その対策を講じる組織)に通知する。