三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)と、MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス(MS&ADグループ)は11月29日、自然資本・気候変動分野で相互に連携する協定を結んだと発表した。同提携の第一弾として、自然資本分野におけるリスク評価とソリューションの開発および提供を目指す。
まずは「ネイチャーポジティブコンソーシアム(仮称)」を設立する。ネイチャーポジティブ(自然への正の影響が負の影響を上回る状態を指す言葉)実現のためのソリューションを持つ企業や研究機関・研究者が集まり、自然資本に係る課題解決に向けた調査・研究を行うコンソーシアムを立ち上げる。
また、TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)のパイロットプログラムへ共同で参画する。TNFDは、多くの企業等が自然に関連したリスク情報を開示しビジネスへの影響を可視化することで、自然に負の影響を与える資金の流れを転換させ、自然に良い影響をもたらすよう、情報を開示する枠組の開発を目指す国際的な組織。両社は同プログラムに参画し、ケーススタディの対象となる地域で特定の事業活動による自然へのインパクト評価を行う。
さらに、自然資本をテーマにした顧客向けの勉強会も実施していく。自然関連リスクの把握、開示およびソリューションに関する顧客の理解促進や知見を深めることを目指す。
両社は今後、気候変動分野でもソリューションの共同開発等の検討を行っていく考えだ。