KDDIは11月24日、IoT（Internet of Things：モノのインターネット）機器や広域ネットワークサービス（KDDI Wide Area Virtual Switch2）向けに、1台の端末で複数の通信キャリア回線が利用可能な冗長化ソリューションの申込受付を12月23日から開始すると発表した。

2枚のSIMカードで冗長化するデュアルSIMに加えて、1枚のSIMカードで他キャリア通信回線と冗長化し法人の既存回線のバックアップ回線としての利用も可能なSIMを提供する。メイン回線の切断時に自動的にバックアップ回線への切り替えることで、企業のBCP（Business Continuity Plan：事業継続計画）強化を支援するという。

今回のソリューションは、冗長化に向けたルーター端末の導入から保守などをワンストップでパッケージ化して提供するものだ。利用企業は他キャリア通信回線を手配する必要がなく、導入や運用の手間を低減できる。バックアップ回線は従量課金制のため、回線未使用時の月額費用を抑えられる利点もあるようだ。

デュアルSIMや1枚のSIMカードによる冗長化対応により、銀行のATM、交通機関のキャッシュレス決済、物流における貨物や運送記録、産業用機器の遠隔監視など、幅広い業界での利用が想定される。

  • シングルSIMの利用の概要図

    シングルSIMの利用の概要図

  • デュアルSIMの利用の概要図

    デュアルSIMの利用の概要図

なお、シングルSIMおよびデュアルSIMそれぞれに対応するルータを提供するほか保守にも対応するとしている。

  • 提供するルータと保守対応

    提供するルータと保守対応