クレディセゾンは11月14日、同社が推進するDX戦略に関するメディア向け説明会を開催した。説明会には、同社 取締役(兼)専務執行役員 CTO(兼)CIOの小野和俊氏が登壇。同社が展開するペイメント事業の現状と共に、クレディセゾンが進めるDXの具体的な取り組みとその成果について解説がなされた。

ペイメント事業の現状

同氏は冒頭、クレディセゾンがDXを推進する理由について、リアルを中心とした消費活動から、スマホを中心とした消費活動にデジタルシフトが発生したことを挙げた。これにより同社の主力事業であるペイメント事業の成長モデルが鈍化したことにより、デジタルの力で成長を促す必要性が出てきたという。

  • ペイメント事業における外部環境変化とその影響

CSDXで生まれた大きな成果

クレディセゾンのDXは、CSDX(Credit Saison DX)と名付けられている。小野氏は2019年度から行ったいくつかの取り組みを紹介。内製化による開発コストの削減率向上やSNSフォロワー数の増加といった成果を上げた。

特に大きく向上したのが、クレジットカードの不正利用の未然防止率だ。業界全体における不正利用額は年々増加しており、「業界にとっても顧客にとっても大きな課題」だと小野氏は説明する。同社ではデータ分析による不正検知精度の向上のため、行動パターンの知見によるチェック、AIスコア機能の実装、データサイエンティストチームによる不正検知手法の発見といった複数の取り組みを実施。その結果、2019年度は81.4%だった不正利用の未然防止率が、2021年度には92.5%に上昇、同社における不正利用額も減少しているという成果が得られたことを披露した。

  • CSDXの取り組み成果