2022年11月8日の18時ころから22時ころまで日本各地にて皆既月食を見ることができた。皆既月食は2021年も5月に起こっており、そこまで珍しいものではないが、今回は併せて月に天王星が隠れる「天王星食」を見ることができた。この皆既月食(皆既食)と惑星食が日本で前回見られたのは1580年で、実に442年ぶりだという。
珍しさからか、いつもの皆既月食に比べ、多くの人が路上や公園に出て、望遠鏡を設置している様子なども見受けられた。そんな珍しい天体ショーを写真で振り返ってみたい。
欠け始めから皆既まで
皆既+天王星食
皆既の終わりから満月に戻るまで
皆既が終わり、部分月食に移行が始まった20時44分ころから、月食の終わりとなる21時49分ころを過ぎた21時52分ころまでの月の様子。天王星は、21時30分ころから月の後ろから出てきているのだが、月が明るすぎて、月側にフォーカスを当てていると写らなかったため、無理やり撮影したもの。まだ月が欠けている状態での天王星が21時35分ころ、月食がほぼ終わった状態の天王星は、21時48分ころに撮影されたものとなる
なお、次回の皆既月食+惑星食は322年後の2344年の土星食と予想されているが、月食そのものは頻繁に日本でも観測することができる。近いのは2023年10月29日で、日本の一部で部分月食が観測できるが、月入帯食でほんのちょっとだけ欠けた様子を見ることができる程度。皆既月食としては、2025年3月14日に起こる予定だが、月出帯食であり日本では一部で部分月食が見える程度となるため、確実に全国的に皆既月食が見れるのは、2025年9月8日となる。ちなみに2029年は1月1日に皆既月食が起こり、その時間も年越し直後ころから部分食が始まり、2時直前くらいに食が最大になるため、初もうでをしながら皆既月食を楽しむといったことも可能になるものと思われる。