Bleeping Computerは10月10日(米国時間)、「US airports' sites taken down in DDoS attacks by pro-Russian hackers」において、親ロシア派のハッカーグループによる分散型サービス拒否攻撃(DDoS: Distributed Denial of Service attack)によって米空港のWebサイトがダウンしたと伝えた。ロシアのハクティビストとみられている「KillNet」が、米国内の複数の主要空港のWebサイトに対して大規模なサイバー攻撃を行い、アクセス不能にさせたことがわかった。

KillNetの分散型サービス拒否攻撃(DDoS: Distributed Denial of Service attack)によって、米国内の複数の主要空港のWebサイトをホストしているサーバがページリクエストでオーバーフローし、予定のフライトに関する最新情報を得たり、空港サービスを予約したりといったサービスが利用不能になったことが明らかとなった。

これらのサービスが利用できない空港には、米国有数の航空交通のハブであるハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港(ATL)、ロサンゼルス国際空港(LAX)があり、断続的にオフラインまたは非常に遅いレスポンスとなっているという。そのほか、シカゴ・オヘア国際空港(ORD)、オーランド国際空港(MCO)、デンバー国際空港(DIA)、フェニックス・スカイ・ハーバー国際空港(PHX)、およびケンタッキー、ミシシッピ、ハワイなどの空港でデータベース接続エラーが発生しているとのことだ。

今回のサイバー攻撃は航空便には影響を与えないが、重要な経済部門の機能に悪影響を及ぼし、関連サービスの中断や遅延を招く恐れがあると指摘されている。KillNetは以前、ルーマニアやイタリアなどウクライナに味方する国々を標的にしており、その攻撃を米国内まで拡大させていると伝えている。