メルカリは9月27日、同社が2021年9月1日に導入した新しいワークスタイル「メルカリ・ニューノーマル・ワークスタイル “YOUR CHOICE”(YOUR CHOICE)」の活用状況を発表した。

「YOUR CHOICE」は、働く場所、 住む場所、働く時間を自由に選択できる制度。オフィス出社も、出社を前提としないフルリモートワークも、個人の判断で自由に選択でき、セキュリティが確保されていれば、ホテルなどで働くことも可能。

また、日本国内であれば居住地は問わず、通勤手段として、飛行機、新幹線、特急列車、高速バス、フェリーなど、すべての公共交通機関が利用でき、通勤手当として月額15万円まで支給される。

さらに、フルフレックス(コアタイムなし・フレキシブルタイムなし)で、24時間365日フレキシブルに勤務でき、日中の中抜けや1日あたりの労働時間を増やして週休3日などにすることも可能。まさに従業員一人ひとりが自分に合った勤務形態をとることができる。

メルカリの発表によると、現在日本オフィスを拠点とする社員の9割がリモートワーク勤務を活用し、およそ1割の社員が1都3県以外の地域から勤務しているという。通勤電車利用する交通手段については、86.3%が従来通り電車・路線バスを選択しているが、新幹線・特急(13.7%)や飛行機(8.0%)、船(0.3%)を選択している社員もいる。

  • メルカリ東京オフィス所属メンバーの居住地 出典:メルカリ

    メルカリ東京オフィス所属メンバーの居住地 出典:メルカリ

また、48.0%が同制度導入により「住環境を変更した/変更予定」と回答しており、30%以上が移住を前向きに検討していることが分かった。

  • メルカリ社員の移住検討状況 出典:メルカリ

    メルカリ社員の移住検討状況 出典:メルカリ

また、社内アンケートの結果によると、フルフレックス勤務制度の導入により、回答者の7割以上が日中に「中抜け」をし、約1割が休日と平日を入れ替えて働いたことがあることが分かった。「子どもの通院や保育園のお迎えなどで中抜けできるのが働きやすい」と、利用者から好評だ。一方で、1日の労働時間を増やして週休3日制にする社員は4.2%のみだった。

  • フレックスを活用して実施したことがある働き方 出典:メルカリ

    フレックスを活用して実施したことがある働き方 出典:メルカリ

さらに、アンケートに回答した社員の約9割が「YOUR CHOICE」が個人のパフォーマンスを促進していると回答し、約8割がチームのパフォーマンスを促進していると回答している。

しかし、改善点も浮き彫りになっている。社員からは「オフラインで部署やチームを超えて交流できる機会が欲しい」、「どこまで許容されるか分からないので、社内の活用事例をもっと公開してほしい」といった声が上がっている。

メルカリは同日、2022年9月に東京オフィスを働き方の多様化に対応した新オフィス「Mercari Base Tokyo」としてリニューアルオープンしたことも発表。

  • メルカリ東京新オフィス「Mercari Base Tokyo」

    メルカリ東京新オフィス「Mercari Base Tokyo」

社員同士のコミュニケーションの活性化を目指し、フリーアドレス化を行ったほか、オンラインミーティングに適したフォンブースを導入。リラックスできるスペースや個人用集中ブースなど用途に応じたさまざまなエリアも設けた。

  • オンラインミーティングに適したフォンブースを新たに導入

    オンラインミーティングに適したフォンブースを新たに導入

  • オフラインで集まって業務を行う際に活用できるプロジェクトエリア

    オフラインで集まって業務を行う際に活用できるプロジェクトエリア

同社はオンライン、オフラインに問わず組織が一体となり、ミッションの達成に向けて社員同士がコミュニケーションをより深めるとともに、さまざまな働き方を選択できる環境をつくることで、多様な人材が活躍できる環境の実現を目指していくとのことだ。