SCSKは8月29日、英FEATURESPACEが開発した金融決済サービス提供企業向けの不正利用検知システム「ARIC Risk Hub(アーリック リスク ハブ)」を2022年9月1日から提供開始すると発表した。 なお、SCSKは同社と日本国内初となる販売代理店契約を2022年5月31日に締結している。

同システムは、Adaptive Behavioral Analytics(適応行動分析)とAutomated Deep Behavioral Networks(自動化された深層行動ネットワーク)を使用して、異常な行動を認識するように設計された機械学習プラットフォームだ。すでに把握されている詐欺や悪用のパターンに反応する製品と異なり、真正な利用者の行動形態を顧客単位で学習することで、利用者が普段行わない異常行動を検知することができる。

今後は、SCSKが従来から提供する不正検知システム「CARDSavior」と同システムを連携させ、より高精度なクレジット・金融決済サービスの不正利用検知サービスを提供していくという。また、不正利用が発覚した後の事務作業を支援するワークフローシステムも提供し、業務効率化支援を含め全体の最適化を支援する。

  • 「CARDSavior」と「ARIC Risk Hub」の機能連携イメージ

    「CARDSavior」と「ARIC Risk Hub」の機能連携イメージ

SCSKは2021年度に、同システムを利用したPoC(実証実験)をカード会社で実施している。それによれば、同システムは小口取引から大口取引まで幅広く不正利用を抑止でき、「CARDSavior」のスコアリングエンジンと比較し、不正利用抑止の精度を70%以上向上できたという。