ラトックシステムは8日、7月上旬よりWindows Server上のActive Directoryと連携する指紋認証システム「OmniPass Enterprise Edition V5」の受注を開始することを発表した。

  • OmniPass Enterprise Edition イメージ図

    OmniPass Enterprise Edition イメージ図

OmniPass Enterprise Editionは、構築済みのWindows Serverネットワークへ追加する指紋認証システム。Windows Serverにインストールするサーバパックと、クライアントPCにインストールするクライアントライセンスで構成される。

指紋を登録したPCだけでなくサーバ上にももつことで、複数PCでの認証を実現する。暗号化フォルダやファイルを特定メンバーの指紋のみで復号できるように設定し、不正アクセスや誤送信の際の漏洩リスクを低減することも可能となる。

指紋認証に必要なデータは、特徴点のみが暗号化された状態で保存され、万一指紋データが漏洩したとしても、これをもとに指紋を生成されることはないとする。指紋センサーは、市販で入手が容易な「SREX-FSU4G」「SREX-FSU4GT」を使用する。

今回発表したOmniPass Enterprise Edition V5は5世代目となり、最新のパソコン環境でも運用が可能となった。サーバ側はWindows Server 2022、クライアント側はWindows 11と、最新のOSに対応する。

  • OmniPass Enterprise Edition V5 概要

    OmniPass Enterprise Edition V5 概要

OmniPassサーバ機能は、MMC(Microsoft管理者用コンソール)のスナップインとして提供される。Active Directoryのユーザー情報に、指紋情報のコンテナを追加。使い慣れたインタフェースを使ってユーザー情報をサーバで一括管理し、管理者の負荷を軽減する。

  • Active Directoryアドオンでユーザー管理の負担を軽減

    Active Directoryアドオンでユーザー管理の負担を軽減

また、WindowsやWebサイトのログイン、ファイル暗号化など、操作ごとに認証規則が設定できる。特にセキュリティを高めたい部分のみに、パスワードと指紋の二要素認証を導入することも可能となっている。

  • 指紋認証をパスワード代替や二要素認証に利用

    指紋認証をパスワード代替や二要素認証に利用

旧バージョンのV3/V4のユーザーには同社サイトでアップグレード販売の申し込みを受け付けている。サーバをWindows Server 2022に更新した、あるいはクライアントPCにWindows 11モデルを追加した場合は、アップグレードをすることで引き続きOmniPass Enterprise Editionを使用可能とのことだ。

対応OSは、OmniPass Enterprise Edition V5サーバパックがWindows Server 2022 / 2019 / 2016 / 2012R2 / 2012(Active Directoryが正常に動作していること)(ビルトインアカウントの認証には使用できない)、OmniPass EE V5クライアントがWindows 11 / 10(64bitのみ対応)(サーバドメインへ参加できるエディションが必要)。

価格は、OmniPass Enterprise Edition V5サーバパックが250,000円(税別)、OmniPass Enterprise Edition V5 クライアントは5ライセンス60,000円(税別)〜。