OS市場で最もシェアが高いWindowsにとって、サイバー攻撃は今も昔も多大な脅威である。Windows更新プログラムを使った環境のアップデートは最低限の防衛手段であり、欠かしてはならない作業だ。特に大規模なIT環境を抱える企業のシステム管理者とって、Windowsの管理および更新作業は重要な業務の一つとなっている。

Microsoftはこのほど、「Get started with Windows Autopatch: public preview - Microsoft Tech Community」において、こうした業務を簡素化できるサービス「Windows Autopatch」のパブリックレビューがスタートしたことを伝えた。

Windows AutopatchはWindowsおよびMicrosoft 365アプリの更新プログラムの管理とロールアウトのプロセスを自動化する新しいクラウドサービス。大規模なIT組織の管理者を主なターゲットとしており、実際に使ってみて慣れてもらうためにまずパブリックレビューとして公開したとしている。

  • Get started with Windows Autopatch: public preview - Microsoft Tech Community

    Get started with Windows Autopatch: public preview - Microsoft Tech Community

Windows Autopatchがサポートする更新プログラムは現在、Windows Update、Microsoft Office 365、Microsoft TeamsおよびMicrosoft Edgeとなっている。Windows UpdateはWindows Autopatchを通じてどのような更新が適用されたかを確認でき、更新などの制御をニーズに合わせて独立して設定できるようになっている。

Office 365は毎月第2火曜日にリリースされる月次エンタープライズチェンネルを利用し、独自の固定されたスケジュールに従ってロールアウトされる。TeamsクライアントはTeamsオンラインサービスに対する変更と同期しているため、更新がWindowsやOffice 365の更新タイミングと異なる。また、Edgeに関してはブラウザの頻繁な改訂を手助けするために独自の更新チャンネルが用意されている。

なお、Windows Autopatchを利用するにはWindows Enterprise E3以上のライセンスが必要。Windows 10およびWindows 11 Enterprise上でのみ動作する。さらにAzure Active Directory PremiumとMicrosoft Intuneを導入している必要がある。

パブリックレビューとなっているWindows Autopatchだが、7月には一般利用できるようになるとのことだ。パブリックレビューの参加に関してはYoutubeのWindows IT Proチャンネルで動画が公開されているのでそちらが参考になる(参考「Enrolling in the Windows Autopatch public preview - YouTube」)。