テリロジーとKDDIエボルバは5月25日、顧客がコールセンターに問い合わせしたい内容を、オペレーターと映像で共有できる「映像サポートサービス」の提供を開始したと発表した。同サービスは、コールセンターでの問い合わせ対応に、映像を活用したオペレーションを組み込むことで、顧客とオペレーター双方の直感的な理解をサポートするものだ。

  • サービスのイメージ

顧客からコールセンターに問い合わせがあり、オペレーターが映像利用が有効と判断した場合にSMS(ショートメッセージ・サービス)を送信し、SMSに記載されたURLを顧客がタップすることで映像の撮影が開始される。通話をしながらリアルタイムに撮影された映像を共有することで、顧客は視覚情報を伴って問合せしたい内容を伝えることができる。なお、サービス利用時に映像は保存されない。

同サービスを活用することで、従来の電話やチャットでは解決しきれなかった複雑な問い合わせや、技術者派遣が必要な修理などの対応の一次解決率を高め、企業のロイヤリティとカスタマーエクスペリエンス、生産性の向上が期待できる。例えば、ユーザーの機器で設定・設置・修理が発生するサービスや、インターネット・サービス、家電・住宅製品などの事業者、事故・物損状況の確認が必要な保険事業者などの訪問サポートをリモート化できるという。

同サービスには、イスラエルTechSee Augmented Visionのビジュアルカスタマーアシスタンス・ツール「TechSee」が利用されている。同ツールのWeb-RTCにより、ウェブブラウザ上でAPI経由によるリアルタイム通信を行うため、サービス利用にあたってアプリのインストールは不要だ。

また、AR(拡張現実)技術による映像へのリアルタイムの描き込み・マーキング、画像編集コマンドなど視覚的な理解・解決を促進する機能も実装されている