Googleは5月12日(米国時間)、Google Cloud blogにおいて、ハイブリッド ワークを支援する新たなAIとして、AIを活用したGoogle Workspaceの新機能を発表したと伝えた。同日、同社は年次開発者会議「Google I/O」をオンラインで開催し、さまざまな発表が行われた。

Googleの多くのユーザーから、ハイブリッド ワークによってメールやチャット、会議の数が増加したと意見が聞かれていることから、Google Workspaceの最新のAIイノベーションは、従業員が重要なことに集中し、安全にコラボレーションを行い、仕事のやり方や場所を越えた人とのつながりを強化できるように設計されているという。

重要なことに集中するための機能として、Google ドキュメントに自動生成による要約機能を導入。今後数カ月にかけて、スペースにも要約機能を拡張し、やり取りの要約も提供する予定としている。

  • スペース の要約機能により、やり取りを迅速に把握することが可能になる

Web会議ツールのGoogle Meetには大幅な機能拡張が行われる。今年後半に会議の自動書き起こし機能が、来年には会議の要約機能が導入される。

また、人々がより簡単につながり、豊富なコンテンツを共有できるよう、今年後半には、画像、音響、およびコンテンツ共有機能が強化される。ポートレート復元機能は、AIにより、低照度、低画質のWebカメラやネットワーク接続の不具合によって引き起こされる問題に対処し、ビデオの品質改善をサポートするという。

そのほか、機械学習によって配信動画にスタジオ品質の照明を疑似的に再現し、照明の位置や明るさを調整できる「ポートレート ライト機能」、音が響きやすい空間での反響をフィルタリングし、地下室やキッチンでも、会議室のようなオーディオ品質を実現する「残響除去機能」が追加される。

さらに、サイバー攻撃が増加傾向にある現状を踏まえ、今年後半に Google スライド、Google ドキュメント、Google スプレッドシートにおいても、Gmailをフィッシングやマルウェアから守る保護機能を拡大する予定としている。