Googleは2022年4月11日(米国時間)、2022年11月1日をもってGoogle Playストアにおける配布アプリのAPIレベルに関する要件を強化する方針を発表した。Android Developers Blogの次の記事によると、新しい要件では、最新のメジャーAndroidリリースバージョンから2年以内にAPIレベルをターゲットにしない既存のアプリは、新しいAPIレベルのAndroid OSを使用するデバイスに対して、検索およびインストールができなくなるという。これは、新しいバージョンのOSに追随せずに長期間アップデートされていないアプリは、新規のユーザーを獲得できなくなることを意味している。

現在のPlayストアにおけるAPIレベル要件は、新しいアプリの登録や既存アプリのアップデートにおいては、過去1年以内にリリースされた最新のメジャーバージョンのAndroid OSをターゲットに指定する必要があるというもの。これは、古いバージョンのOSのみを対象とした新規アプリやアップデートの提供を抑制する目的で定められている基準である。

  • ターゲットAPIレベルに関する現在の基準(引用:Android Developers Blog)

    ターゲットAPIレベルに関する現在の基準 引用:Android Developers Blog

それに対し、2022年11月1日以降に追加される要件は、すでに公開済みの既存アプリを対象としている。Android OSがメジャーアップデートされた際、各アプリは2年以内にそのバージョンをターゲットとしたアップデートを提供しなければならない。アップデートを行わない場合は、その既存アプリがもともとターゲットとしていたOSバージョンよりも新しいAndroid OSに対し、Playストア上での検索結果に表示されず、新規のインストールもできなくなる。

  • 2022年11月1日移行に追加される新しい要件(Android Developers Blog)

    2022年11月1日移行に追加される新しい要件 引用:Android Developers Blog

Android OSのメジャーアップデートには、プライバシーとセキュリティ保護の改善を含む重要な機能強化が含まれている。新バージョンに追随していない古いアプリは、これらの機能強化を適用することができず、結果としてユーザーのデバイスを危険にさらすことにつながる。これを抑制するというのが今回の要件拡張の目的だという。

Googleでは、アプリ開発者に対して、次のテクニカルガイドやヘルプセンターの記事を確認することを推奨している。

なお、アプリの移行に時間が必要な場合は、オプションで6カ月の延長をリクエストすることができるという。リクエストフォームは、2022年後半にデベロッパーコンソールで利用できるようになるとのことだ。