米ガートナーは3月29日(現地時間)、2022年のデータ&アナリティクス(D&A)に関する12のトップ・トレンドを発表した。12のトレンドは以下となる。

  • 適応性の高いAIシステム
  • データ・セントリックAI
  • メタデータ駆動型のデータ・ファブリック
  • あらゆるデータの共有
  • コンテキストで補強された分析
  • ビジネス・コンポーズドD&A
  • 意思決定に重点を置いたD&A
  • スキルとリテラシーの不足
  • コネクテッド・ガバナンス
  • AIのリスク管理
  • ベンダーと地域のエコシステム
  • エッジへの展開

同社は12のトップ・トレンドを、「ダイナミズムとダイバーシティの活性化」「人材と意思決定の強化」「信頼確保の制度化」の3つのカテゴリに分類している。

ダイナミズムとダイバーシティの活性化では、公共と民間で進む「あらゆるデータの共有」に注目。その上で、社内外のデータ・エコシステムに自動化された信頼基準が適用されることで、2026年までに外部のデータ仲介者の大半が市場から排除され、データ共有のリスクが半減するとみなした。

人材と意思決定の強化に関連して、同社は2025年末まで、大多数のCDO(最高データ責任者)が、データ・ドリブンなビジネスの戦略的目標を達成するために必要な人材のデータ・リテラシーを向上できないと警鐘を鳴らす。人的な要素を優先して取り組む組織は、テクノロジに偏重する組織よりもD&Aの成功を収める割合が高いことが同社の調査によって明らかになっていることから、プラットフォーム、データセット、ツールよりも人材に焦点を当てた施策のほうが、幅広いデータ・リテラシーやデジタル学習を促進するという。

信頼確保の制度化では、AIの重要性を指摘する。同社は「D&Aから最大の価値を引き出すことが可能なのは、AIのリスクを管理し、分散システム/エッジ環境/先進エコシステムにわたるコネクテッド・ガバナンスを実現できる場合のみ」と前置きつつ、2026年までに、信頼できる目的志向のAIを開発する組織では、AIイノベーションの75%以上で成功を収めるが、開発しない組織では40%にとどまると予測する。