板金加工機・レーザ機器メーカーの独TRUMPFの日本法人であるトルンプは2月23日、京都市に関西ショールームを開設。開設に先駆けて2月22日に内部をメディアに公開した。

  • 関西ショールーム

    京都市に開設したトルンプの関西ショールーム

関西ショールームは横浜市のショールームに次いで日本では2つ目のショールームとなり、開設に伴い点在していた関西の営業拠点やサービス拠点も同拠点に集約した。

関西ショールームのコンセプトは「個別対応型イベントショールーム」。同社のマシン事業部事業部長、高梨真二郎氏によれば「新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、展示会などが中止になる中、この機会損失をどう補うか検討した際に、関西のクライアントに実機を見ていただく場所を提供したいと考え、関西ショールームの開設に至った」という。

  • トルンプのマシン事業部事業部長、高梨真二郎氏

    トルンプのマシン事業部事業部長 高梨真二郎氏(左)と同社の代表取締役社長 フォルカー・ヤコブセン氏(右)

同ショールームでは、展示会などのイベントに出向かなくても最新製品を体験できるよう、新機種を中心に展示製品を年3回、入れ替えて運用する計画だ。

2月23日からの展示製品はパンチ・ファイバー伝送式レーザ複合機「TruMatic 3000 fiber」と自動アーク溶接セル「TruArc Weld 1000」。

TruMatic 3000 fiberは、幅6,935mm、奥行き6,281mm、高さ2,330mmと規模の小さい現場にも設置可能なサイズが特徴という。レーザ切断、パンチング、マーキングなど複合的な板金加工を1台で実施することができる。

  • TruMatic 3000 fiber

  • 加工後の例

    加工後の例

同社が2021年10月に発表した、自動アーク溶接セルTruArc Weld 1000は、ロボットアームを手動で動かしてプログラミングができるため、プログラミング知識や溶接専門知識がなくとも操作が可能だ。

  • 自動アーク溶接セル「TruArc Weld 1000」

    自動アーク溶接セル「TruArc Weld 1000」

  • ロボットアームを持って簡単に動かすことができる

    ロボットアームを持って簡単に動かすことができる

  • 溶接ヘッドを動かしながら、溶接のスタートポイントとエンドポイントを設定する

    ロボットアームを動かしながら、溶接のスタートポイントとエンドポイントを設定するとプログラミングが完了し溶接が可能

  • 筆者がTruArc Weld 1000を用いて溶接したもの

    筆者がTruArc Weld 1000を用いて溶接したもの。溶接は初体験であったが、手順に従ってロボットアームを動かし、ボタン操作を行うだけで溶接が完了した

なお、これら2機の展示は2022年7月までを予定しているという。

トルンプのフォルカー・ヤコブセン代表取締役社長は「トルンプの顧客は、製品の購入を検討する際に事前に実機を見たり、デモを必要とする傾向にある。今までは展示会などでその機会を提供できたが、新型コロナウイルス感染症の影響で展示会の中止になり、その機会が失われていた。今回、関西ショールームを開設したことで、クライアントが安心して実機を見ることができる場所を用意できた。同拠点を軸に関西の顧客層を広げ、関西エリアでのビジネスを2倍に拡大したい」と同社のビジョンを語った。

関西ショールームは、1日2組限定で、完全事前予約制となっている。なお、同社は開設から1年で100社以上の来場を見込んでいるという。