奥村組とパスコ、ビーイングは2月14日、建設する構造物の3次元モデルと建設スケジュールなどの時間情報、建設物の積算情報を加えた一元管理するソリューション「5次元施工シミュレーションシステム」の鉄道高架工事での有効性を確認したと発表した。
システムは、パスコの3次元データ統合ソフト「PADMS(パダムス)」をベースにビーイングの工程管理ソフト「BeingProject-CCPM(ビーイングプロジェクト-シーシーピーエム)」と積算ソフト「Gaia(ガイア)」を連携させもので、構造物3次元モデルと工程情報、積算情報を統一インターフェイスで一元化管理する機能と施工計画の変更に応じて変更結果をシミュレートする機能を提供する。
個別ソフトから出力される3次元モデルと工程情報、積算情報を統一IDで関連付けを行うことで、入力情報の修正情報を工程管理ソフトにフィードバックすることも可能になる。シミュレーション機能では、工事全体と指定月の施工完了部分のコスト情報を円グラフで表示し、CADオブジェクト上では作業箇所を着色し、工事の進捗状況の見える化を行う。建設工程の出来高情報に関しては、月毎の出来高金額と当初の計画及び累積実績の進捗率をグラフ化して表示し、施工コストの見える化も行う。出来高帳票はExcel書式での出力にも対応している。
3社は、構造物の3次元モデルと工程情報を一元管理する「4次元施工シミュレーションシステム」を開発、運営してきた実績があり、今後建設現場での運用を通して更なるシステムの改良を行い、他の工種などへの活用を目指し開発を進めていくという。