日本マイクロソフトは2月3日、ハイブリッドワークを推進するための新たなパートナーアライアンス「Microsoft Hybrid Workforce Alliance」を同日より正式に活動を開始したと発表した。

  • 「Microsoft Hybrid Workforce Alliance」の活動開始

これは日本独自の施策で、同社ではこれにより、ハイブリッドワークに向け、Windows 11、Windows 365、Azure Virtual Desktopの導入促進を図る。

同社が実施した調査レポート「Microsoft Work Trend Index: 2021 Annual Report」によると、今後もリモートワークを活用した柔軟な働き方を希望している従業員の割合は73%で、オンラインとオフサイトを組み合わせたハイブリッドワークを推進する企業は90%にも上るという。また、個人のモバイルデバイスを仕事でも活用している割合は70%だという。

  • 「Microsoft Work Trend Index: 2021 Annual Report」によるハイブリッドワークのトレンド

日本マイクロソフト モダンワーク&セキュリティビジネス本部 本部長 山崎善寛氏は、ハイブリッドワークの推進においては、選択肢を提供することが重要だと語った。

「ハイブリッドワークはとにくかくリモートが100%で、コロナが収束したらオフィスへの出社に戻すのではなく、従業員が選択肢をもって、取り組める働き方をハイブリッドワークとして定着させたいと思っている。今後もリモートワークを活用した柔軟な働き方を希望している従業員の割合は73%いるが、家よりも会社のほうが仕事に集中できるという人もいる。0か1かではなく、ハイブリッドの考え方が重要視されている。ベースになるのがセキュリティで、常に安心して業務ができることが最重要視されている。コロナ禍の最初の1年はTeamsのようなつながる環境が重視されていたが、長期化するなかで、パソコンのセットアップや端末の管理など新しい需要がでてきている」(山崎氏)

  • 日本マイクロソフト モダンワーク&セキュリティビジネス本部 本部長 山崎善寛氏

ただ、ハイブリッドワークを実施する上では、次世代エンドポイントへの移行(キッティング)、モダンマネジメントの活用不足(クラウドですべての設定や管理を行う)、データセキュリティの不安などの課題があるという。

これらの課題に対して同社は、Azure上のAzure Active Directory、Microsoft Endpoint Manager、Microsoft Intune、Microsoft Defender for Endpointなどを提供しており、とくに力をいれているが、エンドポイントの一元管理を行うMicrosoft Endpoint Managerだという。

  • ハイブリッドワーク向けのエンドポイントソリューション

  • Microsoft Endpoint Manage

山崎氏は、「マイクロソフトのソリューションを提供するだけでは、新しいエンドポイントの実現、運用の最適化、生産性の向上を実現できない。ハイブリッドワークをパートナーさんとともに実現するために、アライアンスを組ませていただくことになった」と、新たなアライアンスを行った背景を説明した。

「Microsoft Hybrid Workforce Alliance」は、Cloud Solution Provider (CSP)、Licensing Solution Partner (LSP)、Reseller Partner、OEM Partnerの4つからなり、各パートナーとの連携(情報交換など)、ハイブリッドワークの推進、Microsoft Teamsによるコラボレーション、毎月の定例会議、Technical Readiness、トレーニングやウェビナー開催、マーケティング施策の展開を行う。

同社はこのパートナー施策を通して、2023年の6月までにパートナー100社、ソリューション150サービス、公開事例30件を実現することを目標にしている。

次世代エンドポイント関連 ソリューションは、Windows 11、Windows 365、Azure Virtual Desktop、それぞれで50を目指すという。すでに、Windows 365は35、Azure Virtual Desktopは48のソリューションがあり、「150の目標は近々達成できる」(山崎氏)予定だとという。

  • 次世代エンドポイント関連 ソリューションの目標