東日本電信電話 北海道事業部(以下、NTT東日本)は2月2日、北海道富良野市においてデジタル地域通貨の実証実験を開始すると発表した。今回の実証では地域のデジタル化を推進するとともに、市民の健康行動を促して同市が目指す健幸都市の実現と地域経済の循環を目指す。

  • 実証実験の概要図

実証の参加者は応募した先着300人の富良野市民だ。スマートフォンで利用できるデジタル地域通貨「デジタル健幸ポイント」を買い物などの決済に利用できる。参加者は実証開始時に500円分の健幸ポイントを付与され、5万歩のウォーキングを達成するとさらに500円分の健幸ポイントが付与される。たまったポイントは同市内の実証実験参加店舗32件で利用できるという。

  • デジタル健幸ポイントの利用イメージ

富良野市では、すべての市民が健康で幸せを実感できる「健幸都市」の創造や「ひと・モノ・情報がつながるスマートシティ富良野」の実現を目指して、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)機器の利活用を進める。NTT東日本は地方創生人材支援制度に基づいて同市へデジタル専門人材を派遣し、地域課題の解決を図る。

新型コロナウイルス感染症の影響によって、市民が自宅で過ごす時間が長くなり運動量の減少が懸念される中で、両者は市民の健康行動促進や地域のつながり強化を目指して実証実験を開始する。両者は今回の実証実験を通じて、将来的な健幸都市の実現、地産地消などの地域循環経済の推進、利用データの行政サービスへの活用および展開の可能性についても検討する予定。