凸版印刷は1月25日、2015年にサービスを開始した法人向けコンテンツ配信サービス「店舗・施設向け読み放題サービス」のアプリ版「読み放題プレイス」の提供を発表した。同サービスを利用することで、病院や宿泊施設、カーディーラーなどの店舗・施設は、固定IPアドレスの設定を行わずとも、Wi-Fi環境のみを用意することで来店者・利用者に雑誌やコミックの読み放題サービスを提供できる。

  • 「読み放題プレイス」の使用イメージ(ブラックジャックによろしく 佐藤秀峰/画面ははめ込み合成)

「店舗・施設向け読み放題サービス」は、導入にあたって店舗・施設側での固定IPアドレスの設定が必須だった。今回提供するアプリ版では同社独自の認証方式を導入しており、Wi-Fi環境があれば、コンテンツの読み放題サービスを導入できる(ただし、通信キャリアの提供するフリーWi-Fiなど、 企業・施設独自のSSIDではないフリーWi-Fiでは利用不可)。

配信コンテンツは、「雑誌」「コミック」「るるぶ」「絵本」の4ジャンルから自由に組み合わせられる。また、特定時間帯のみのサービス開放や、一定時間経過後の閲覧停止など、サービス提供時間のコントロールなど、店舗・施設の事情に合わせた運用も可能だ。

  • 「読み放題プレイス」の配信スキーム

同時リリースされた「ソフトウェア開発キット」を使えば、店舗・施設が提供する既存の来店者向けアプリにコンテンツ読み放題機能を組み込むこともできる。

待ち時間の顧客向けサービスや来店者などの店内滞留時間を増やすための施策として、紙の雑誌やコミックを用意していた店舗・施設が、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、衛生面での配慮のため紙媒体からデジタル媒体に切り替える動きがある。

同サービスを活用することで、紙の本や共用端末に触ることなくコンテンツを読めるうえ、店舗・施設の運営者は、こまめに本や共用端末を消毒せずに済む。