経済産業省傘下の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は1月21日、「洋上風力発電の低コスト化プロジェクト」を開始することを発表した。
同プロジェクトでは、「洋上風力発電の低コスト化」のフェーズ1として「次世代風車」「浮体式基礎製造・設置低コスト化」「洋上風力関連電気システム」「洋上風力運転保守高度化」の4分野で18テーマの要素技術研究開発を進める方針で、フェーズ1の予算は総額345億円になる見通しだ。
そして、「早ければ2023年度以降に実施する予定の実証研究(フェーズ2)と併せて、浮体式を中心とした洋上風力発電の早期の低コスト化を実現し“次世代風車”の導入拡大を目指す」とNEDOの新エネルギー部はいう。
この「フェーズ1」と「フェーズ2」を合せて、洋上風力発電を再生可能エネルギーの“主力電源化”に向けた切り札技術とする技術開発計画になる模様だ。
「フェーズ1」と「フェーズ2」を通じた予算総額は1,195億円に達する見通しで、この技術開発の原資はグリーンイノベーション基金事業となる。
洋上風力発電を再生可能エネルギーの主力電源化という考え方は、「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会」で議論され、洋上風力発電を再生可能エネルギーの主力電源化と位置付けられた考え方を具現化するものだ。
同官民協議会とNEDOは2021年4月1日に「洋上風力の産業競争力強化に向けたロードマップ」を共同で公表している。