大成建設は12月27日、プロジェクションマッピング技術を活用し、床面へ高精度の設計図面を投影し"墨出し"を効率化するシステム「T-iDigital MARKING」を開発、実証試験によりその有効性を確認したことを発表した。

プロジェクションマッピングによる施工図面の投影状況画像(同社資料より)

プロジェクションマッピングによる施工図面の投影状況画像(同社資料より)

「T-iDigital MARKING」は、同社が開発したプロジェクターで投影した映像の歪みを補正する「映像補正技術」を用いて、2m離れたプロジェクターから床面に映像を投影する場合で±2㎜以内の高精度なものにする。投影された画像が歪まないようにプロジェクターの姿勢を傾斜角0.001度の精度で制御する「自動姿勢制御装置」も開発、建築仕上・設備工事などに必要な総合的な情報も投影する。「墨出し」は、壁・床・建具などの建築仕上や設備工事毎に行われており、計測作業の重複や作業の順番待ち、測量ミスなど複数の課題を抱えていたが今回、開発された「T-iDigital MARKING」により、専門知識の有無に関わらず、最小限の人員で業務を効率的に行えるようになる。今後、土木・建築分野のすべての建設工事で積極的に技術を導入していくという。