富士通Japan、教育同人社、浜島書店、明治図書出版の4社は12月22日、ICTを活用した新たな学びを支援し、良質なデジタル教材を提供するため覚書を締結し、共通プラットフォームの開発を開始することを発表した。

  • デジタル教材提供の流れ

    デジタル教材提供の流れ

この合意は、富士通Japanが開発する共通プラットフォームを利用して、全国の小学校・高等学校向けに、教育同人社、浜島書店、明治図書出版の3社が開発する教科書準拠のドリルやプリントを中心とした豊富なデジタル版の図書教材を、提携する販売代理店経由で2022年4月から提供開始することを目指すもの。

これにより、全国の学校教員や児童・生徒が、タブレットなどの学習用端末を用いて、慣れ親しんだ紙教材と同じような感覚で授業や自宅学習にデジタル教材を利用できるという。

富士通Japanと教材会社が連携してデジタル版の図書教材を開発し提供することで、教員はこれまで慣れ親しんだ紙教材をそのままデジタル教材としても利用できるようになることから、紙とデジタルの教材を併用し、学校の授業のみならず、自宅学習も含めてスムーズに学習指導に活用できるという。

また、富士通Japanが開発する共通プラットフォームに、デジタル採点機能や教材管理機能を搭載することで、教員は各社のデジタル教材を同じ操作方法で利用できるということだ。このデジタル教材は既存の紙教材と同じ販売代理店から注文できるため、教員は販売代理店からの提案をもとに、紙とデジタル双方のメリットを踏まえて図書教材を選定できるとしている。

なお、この共通プラットフォームは、富士通Japanのドリルシステム「FUJITSU 文教ソリューション K-12 個別学習支援 V1 ペンまーる」のノウハウを活用して開発するという。児童・生徒は、独自の手書き文字採点機能により、タブレット端末に手書きした回答の答え合わせや間違えた問題の正しい答えを確認しながら主体的に学べるという。また、教員は専用画面から学習状況や回答内容を参照し、児童・生徒一人ひとりの学習の進捗状況や理解度をリアルタイムに把握し、指導に活かすことができるということだ。

各社の役割は、富士通Japanが共通プラットフォームの開発。教育同人社が小学校向け、計算および漢字のデジタルドリルの開発。浜島書店が高等学校向け、漢字学習のデジタル教材の開発。明治図書出版が小学校向け、単元の学習内容を確認できる国語および算数のデジタルプリントの開発。