三菱電機は12月8日、道路や鉄道沿線などの状況を3次元仮想空間内に再現し、現地作業の軽減や情報共有を支援する「三菱多次元施設・設備管理システム(MDMD)」を用いた、施設・設備維持管理支援サービスの提供を発表した。

  • 三菱多次元施設・設備管理システム(MDMD)のイメージ

同サービスでは、三菱インフラモニタリングシステム(MMSD)で取得した道路や鉄道沿線の高密度・高精度な点群データや画像データを活用し、クラウドやサーバー上に3次元仮想空間を構築するものだ。

3次元仮想空間内では、測量と同等の精度で離隔距離や設置スペースの検討、配線長の算出、干渉チェックなどが可能だ。また、点検履歴や劣化度、変状記録などの維持管理に関わる情報も確認できるため、現地に行かずとも経年変化を踏まえた補修計画の立案ができる。

部門ごとに管理された台帳データと点検・補修結果を一元管理し、3次元仮想空間内に関連づけて表示することできるので、部門間の情報共有の促進にも役立つ。

先行してトンネル点検管理サービスを2021年12月16日から提供を開始し、点群データ提供サービスと台帳連携サービスは2022年4月1日から提供する予定だ。

同サービスでは、シミュレーションやBIM/CIM(ビムシム、Building/ Construction Information Modeling, Management)などで必要となる点群データと維持管理に関わる情報も3次元仮想空間から容易に取得できるため、同社は同サービスの提供を通じて、さまざまな業務へのデジタルツインの活用を促進していくという。