ストレージデバイスの故障は誰にとっても頭も痛い問題だ。年数が経過してモニタリングを行っていないストレージデバイスは、いきなり壊れたような挙動を示す。モニタリングを継続していれば、ある程度は兆候をとらえることもできる。しかし、明確なポリシーを定めておかないと、稼働している限りは使い続けてしまい、故障してから慌てて対応することも多い。

一般的に、ハードディスクよりもSSDのほうが故障率が低いと考えられる傾向がある。これはSSDにはハードディスクのような可動部がないことが根拠とされている。しかし、実際にはどうだろうか。オンラインバックアップサービス企業のBackblazeが9月30日(現地時間)、「Are SSDs Really More Reliable Than Hard Drives?」において興味深いデータを発表した。同社のデータセンターで扱っているハードディスクとSSDの年故障率(AFR: Annualized Failure Rate)を比較すると、両者の差はそれほど大きくないというのだ。

  • Are SSDs Really More Reliable Than Hard Drives?

    Are SSDs Really More Reliable Than Hard Drives?

Backblazeは今回の分析結果を踏まえ、ハードディスクとSSDのどちらを選択するかは、購入費用、速度、電力、フォームファクターなどの要因に基づいて決定するのがよいだろうと説明し、現時点では年故障率を判断材料とすることには疑問が残ると指摘している。

さらに同社は今後2~3年間のデータを得た後で、改めてハードディスクおよびSSDの選択材料に年故障率を含めることができるかどうかを判断できるようになるだろうといった見通しも述べている。