エアレースパイロットの室屋義秀選手は5月2日、2022年より新たに開催されるエアレース「ワールド・チャンピオンシップ・エアレース」への参戦を正式に発表した。まる2年半のブランクを経て、あのエアレースが復活する。

室屋義秀選手は空のモータースポーツ大会「レッドブル・エアレース」に2009年から参戦し、2017年には年間チャンピオンを獲得した。しかし2019年、レッドブルがエアレースの主催者を撤退することが決定したため、レッドブル・エアレースは同年9月に開催された千葉大会が最後となっていた。

一方、エアレース関係者はレッドブル・エアレースに代わる新しい大会を模索。2020年1月、筆者は海外メディアの報道をもとに「ワールド・チャンピオンシップ・エアレース」の開催準備が進んでいることを報じたが、その後は新型コロナウイルス感染症の世界的流行などもあり、ワールド・チャンピオンシップ・エアレースに関する情報は途絶えていた。

だが、1年近くを経た2021年2月24日、ワールド・チャンピオンシップ・エアレースは国際航空連盟(FAI)と協力して、2022年第1四半期より大会を開催することを発表。今回の室屋選手の正式な参戦表明をもって、トップ競技「エアロGP1」の12名の選手が出揃った。なお、開催地や詳細なスケジュールはまだ発表されていない。

参戦パイロット(順不同、敬称略)

  • マット・ホール(オーストラリア)
  • ダリオ・コスタ(イタリア)※
  • フロリアン・バーガー(ドイツ)※
  • メラニー・アストル(フランス)※
  • マルティン・ソンカ(チェコ)
  • パトリック・デビッドソン(南アフリカ)※
  • ミカエル・ブラジョー(フランス)
  • ベン・マーフィー(イギリス)
  • ピート・マクロード(カナダ)
  • ケビン・コールマン(アメリカ)※
  • フアン・ベラルデ(スペイン)
  • 室屋義秀(日本)

※を付した選手はレッドブル・エアレースのチャレンジャークラスから昇格。他はマスタークラス。

なお、室屋選手は5月13日に、参戦報告とシーズンキックオフの記者会見を行う予定だ。

  • 室屋義秀

    2022年に開幕する新生エアレース”World Championship Air Race”への参戦を表明した室屋義秀 選手 (C)Osamu Abe/PATHFINDER