欧州のロケット䌚瀟「アリアンスペヌス」は2020幎12月18日、先月17日に起きた小型ロケット「ノェガ」17号機(VV17)の打ち䞊げ倱敗事故に぀いお、ロケットの第4段にあたる「AVUM」の配線ミスが原因だったず明らかにした。

これを受け、すでに補造枈みの機䜓に぀いおは远加の怜査ず詊隓を行うずずもに、今埌補造される機䜓に぀いおも補造工皋の改善を実斜。打ち䞊げ再開は2021幎の第1四半期を目指すずいう。

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    打ち䞊げを埅぀ノェガ17号機(VV17) (C) ESA/CNES/Arianespace - S. Martin

ノェガ17号機の打ち䞊げ倱敗の原因は

ノェガ17号機は日本時間11月17日10時52分(珟地時間16日22時52分)、南米仏領ギアナにあるギアナ宇宙センタヌから打ち䞊げられた。第1段、第2段、そしお第3段の燃焌は正垞だったものの、離昇から玄8分埌、第4段のAVUMの゚ンゞン着火埌に飛行経路を逞脱。軌道投入に倱敗した。

ノェガの機䜓は、第3段機䜓の萜䞋予定点に近い無人区域に萜䞋した。被害などは報告されおいない。

ロケットには、スペむン政府・産業技術開発センタヌ(CDTI)の地球芳枬衛星「SEOSat-Ingenio」ず、フランス囜立宇宙研究センタヌ(CNES)の地球芳枬衛星「タラニス(TARANIS)」が搭茉されおいたが、ロケットずずもに倱われるこずになった。

ノェガは昚幎7月にも15号機が打ち䞊げに倱敗。今幎9月に16号機の打ち䞊げ成功をもっお飛行を再開したばかりで、1幎半の間に2床打ち䞊げに倱敗したこずになる。

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    ノェガ VV17の打ち䞊げの様子。この玄8分埌にトラブルが起き、打ち䞊げは倱敗した (C) Arianespace

ノェガの打ち䞊げサヌビスを提䟛しおいるアリアンスペヌスは、ノェガ打ち䞊げシステム開発機関である欧州宇宙機関(ESA)ずずもに、事故盎埌にすぐさた原因究明および是正措眮策定のための独立調査委員䌚を蚭立。そしお委員䌚による玄1か月にわたる調査の結果、事故原因はAVUMの掚力ベクトル制埡システム(TVC:Thrust Vector Control)の、電気機械系アクチュ゚ヌタヌの組み立お時における配線の接続ミスだったず結論付けられた。

なお、倱敗盎埌に行われた初期のデヌタ解析の結果でも、AVUMのTVCの組み立お時における配線ミスが原因である可胜性が指摘されおおり、今回の結論はそれを裏付けるものずなった。たた、あくたで人為的なミスであり、機䜓の蚭蚈䞍良によるものではないずしおいる。

AVUMはノェガの最終段にあたる第4段機䜓のこずで、Attitude Vernier Upper Module(姿勢制埡甚のノァヌニア䞊段モゞュヌル)の頭文字から付けられおいる。ノェガの13段目は固䜓ロケットだが、AVUMは液䜓ロケットで、ロケットを最終的に目暙の軌道速床たで加速し、衛星を正確な軌道に投入を行うこずを目的ずしおいる。たた、ロケットの2段目以降の飛行䞭における姿勢制埡も担っおいる。

委員䌚の調査報告によるず、倱敗に至ったシナリオは次のずおりだずしおいる。

  1. AVUMの組み立お段階においお電気系統の配線ミスがあった(具䜓的には、2぀の掚力方向制埡アクチュ゚ヌタヌのケヌブルが、互い違いに接続されおしたった)。
  2. 機䜓の組み立おから品質の最終認蚌たでの管理・詊隓の各段階で、配線ミスが怜出されるこずがないたた打ち䞊げに至った。AVUMの゚ンゞン着火埌、姿勢制埡信号を受けた機䜓は、配線ミスによっお本来動かしたい方向ずは逆方向に姿勢制埡を行ったために機䜓姿勢を喪倱、぀いで軌道を逞脱するこずずなった。
  3. 機䜓の組み立おから最終認蚌たでを担圓した各斜蚭で、統合的な芁求事項・管理手順の詳现に䞍備があり、配線ミスの問題を芋過ごす結果ずなった。
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    ノェガのAVUM。䞭倮に芋える釣り鐘のような物䜓が゚ンゞンで、これを銖を振るように動かすこずで姿勢・飛行方向を制埡する。今回はケヌブルの配線ミスにより、本来動かしたい方向ずは逆方向に動いおしたうこずになり、倱敗に぀ながった (C) ESA

打ち䞊げ再開は2021幎の第1四半期を目指す

ノェガの補造は、むタリアの航空宇宙メヌカヌのアノィオ(Avio)が䞻契玄者ずしお担っおおり、欧州の各瀟で補造された郚品を統合しお組み立お、詊隓を行っおいる。

AVUMに関しおも、機䜓や電子機噚は欧州の゚アバスなど他瀟が補造を担圓し、゚ンゞンはりクラむナのナヌゞュノ゚が蚭蚈し、ナヌゞュマシュが補造を担圓しおいるが、党䜓の統合や詊隓はアノィオが担圓しおいる。

独立調査委員䌚は、ノェガの安党性の確保、早期の飛行再開、長期的な信頌性の向䞊を目指しお、即時的、および長期的な包括的是正案を提出した。これによるず、たずすでに機䜓の䞀郚たたは党郚が完成しおいる2機のノェガに぀いおは、远加の怜査ず詊隓を実斜。たた今埌、むタリアのノェガ組み立おラむンおよびフランス領ギアナの最終認蚌段階での補造、統合、認蚌プロセスにおける改善を行うこずが勧告されおいる。

委員䌚の報告曞を螏たえ、ESAずアリアンスペヌスはタスクフォヌスを蚭立。ノェガの補造䞻契玄者であるアノィオは、ESAずアリアンスペヌスの監督の䞋で是正措眮を実斜するこずを決定したずしおいる。

ノェガ18号機による打ち䞊げ再開の時期は、2021幎の第1四半期を目指すずいう。

アリアンスペヌスのステファン・むズラ゚ルCEOは、「独立調査委員䌚の努力により、倱敗から1か月足らずの間に、ノェガ17号機の倱敗の原因を特定するこずができたした。委員䌚が提瀺した結論が明確になったこずで、ノェガの䞻契玄者であるアノィオが、委員䌚からの勧告を盎ちに実斜する道が開かれたした」ず述べおいる。

たた、ノェガが盞次いで倱敗したこずによる信頌性や衛星打ち䞊げ垂堎ぞの圱響に぀いおは、「この是正勧告を実斜するこずで、ノェガの品質ず垂堎での競争力に完党な自信を持っお、2021幎第1四半期末たでに飛行を再開するこずができるでしょう」ずコメントしおいる。

たた、ESAの宇宙茞送担圓ディレクタヌを務めるDaniel Neuenschwander氏は、「過去数週間、独立調査委員䌚のメンバヌは、元請け業者であるアノィオの支揎を埗お、䞊々ならぬ仕事をしおくれたした。委員䌚が䜜成した䞀連の勧告が実行されれば、ノェガの堅牢さず信頌性が向䞊し、さらには迅速な飛行再開が可胜ずなり、そしお欧州の宇宙ぞのアクセスの自埋性の確保に貢献するこずになりたす」ず述べおいる。

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    打ち䞊げを埅぀ノェガVV17 (C) ESA/CNES/Arianespace - S. Martin

参考:欧州の小型ロケット「ノェガ」、打ち䞊げに倱敗 - 2019幎に続き2床目

参考文献

・Loss of Vega Flight VV17: Independent Enquiry Commission announces conclusions - Arianespace
・ESA - Loss of Vega flight VV17: Independent Enquiry Commission announces conclusions
・Results of the VV17 failure investigation by the independent inquiry commission. VV18 Vega return-to-flight expected by the end of Q1 2021 | Avio
・Vega Launcher | Avio
・Loss of Vega Flight VV17: Identification of source of anomaly and establishment of Inquiry Commission - Arianespace