NECは11月30日、代表取締役 執行役員副社長 兼 CFO(チーフフィナンシャルオフィサー)である森田隆之氏が2021年4月付で代表取締役社長 執行役員社長 兼 CEO(チーフエグゼクティブオフィサー)に昇格する人事を発表した。現在、代表取締役 執行役員社長 兼 CEOである新野隆氏は、2021年4月付で代表取締役 副会長に異動するとのことだ。 

11月30日に開催されたオンライン記者会見にて森田氏は「収益構造の改革や、不採算事業の見直しなどにより、2020年中計(中期経営計画)の目標である営業利益5%も視野に入ってきた。この流れを止めずに加速させることが、今、自分が求められていることだ。現在策定を進めている次期中計では、グローバルレベルでのR&Dに加え、技術力を事業収益につなげるための事業開発力強化など、成長を起点にした収益構造の改革を進めたい」と、新社長就任への意気込みを語った。

  • 2021年4月より新社長になるNEC 代表取締役 執行役員副社長 兼 CFO 森田隆之氏

このタイミングでの役員異動の理由について、新野氏は「2020年中計の区切りがついた。また、新型コロナウイルスの影響を受けニューノーマルに直面している現状において、新しい体制で新しく経営戦略を立て直すにはいいタイミングだと考えた」と説明した。

  • 代表取締役 執行役員社長 兼 CEO 新野隆氏(2021年4月から副会長)

森田氏は、1983年3月に東大法学部を卒業、同年4月にNECに入社、海外事業部門に配属。1990年に同社初となる海外でのM&Aに携わり、2016年からは、CGO(チーフグローバルオフィサー)の立場として成長のためのM&A戦略の立案、投資実行のための体制強化に尽力してきている。2018年からはCFOとして2020中計の達成に向けて、M&Aに加えて、構造改革や収益改善の施策に携わってきている。

同氏は会見で、2018年以降に欧州のIT企業3社を買収し、2020年10月にはスイスの金融ソフト企業アバロクを約2300億円で買収した点や、海外M&Aにおいて合計で4500億円の投資した点、またM&Aに以外にも、5G事業でNTTや楽天とグローバル展開を見据えた提携を実現させた点を実績として挙げた。

森田氏は「次期中計の領域に関しては、行政・金融のデジタル化、5G、AIなどの分野でグローバルレベルでの革新をリードしていき、日本全体でのデジタル化に貢献していきたい。こうした改革は人に起因しているので、人に投資し、社員が生き生きと活躍できる場を作っていく。挑戦を求める社員にふさわしい組織になることを目指す」と、これからの展開について言及した。