島津製作所は6月4日、同社が4月20日に発売した「2019新型コロナウイルス検出試薬キット」を用いたPCR検査として、従来の鼻咽頭拭い液だけでなく唾液を検体にした場合でも、公的医療保険の適用対象となったことを明らかにした。
同キットは、独自の「Ampdirect」技術により、試料からのRNA抽出・精製作業が不要で、製品内の検体処理液と混合して加熱処理するだけでRT-PCR増幅反応に使用できるため、抽出・精製時の煩雑な手作業を省け、人為的なミスを減らし、かつ前処理(加熱)、反応/検出工程を約1時間で終了することを可能としたもの。さらに、内部コントロール(IC)による偽陰性判定の防止対策が施されていることから、単なる陰性か、検体由来の何らかの不具合によるものであるのかを区別することも可能になっているという。
なお、唾液を用いた新型コロナのPCR検査そのものは6月2日付で厚生労働省が症状発症から9日以内の患者に対する有効性を確認しており、検査実施にかかるマニュアルの改訂やPCR検査キットの一部変更承認・保険適用を実施している。