Facebookは3月2日(米国時間)、「Project LightSpeed: Rewriting Messenger to be faster, smaller, and simpler」において、メッセンジャーアプリのiOS版「Messenger」を再開発し、パフォーマンスの向上を実現したと伝えた。従来のバージョンと比較して起動速度は2倍に、サイズは4分の1まで縮小することに成功し、今後の開発にも期待が持てるとしている。
Facebookは「Project LightSpeed」という取り組みでメッセンジャーアプリ「Messenger」の高速化を進めてきたとしており、その成果物が今回のバージョンだと説明している。
今後ローンチすることになると見られる、新たなバージョンのiOS版Messengerの主な特徴は次のとおり。
- 従来のアプリからアーキテクチャを再構築し、コードベース全体を新しく書き直した
- 起動速度が従来のバージョンと比較して2倍高速になったほか、サイズが4分の1に、コアのメッセンジャーコードを170万行から36万行へと84%削減した
- 可能な限りネイティブの機能を使用した
- SQLiteを活用した動的テンプレートでUIの再利用を実現
- SQLiteをユニバーサルシステムとして利用してサーバブローカを構築した
Facebook Messengerは2011年にスタンドアローンアプリになった。スタンドアローンアプリになってから、Facebookはこのアプリに支払い機能やカメラ効果、ストーリー、ビデオチャットなどさまざまな機能を追加してきた。
Facebookは「Messengerは毎月10億人以上のユーザーが利用するため、一見シンプルに見える機能の追加でも裏舞台の開発は複雑で、想像以上に複雑化していった」と説明している。
こうした開発が続いた結果、特に古いデバイスでアプリの起動時間が非常に遅くなったという。こうした問題を解決するため、「Project LightSpeed」と呼ばれる取り組みが始まり、アーキテクチャの再構築とコードベース全体の書き換えが行われた。新しいバージョンの Messengerは、今後順次ユーザに対してローンチされていくと見られる。