パナソニック ソリューションテクノロジーは1月30日、3月末から組み込み用のOCRソフトウェア開発キット「カラーOCRライブラリー」の製品ラインアップとして「情景内文字認識ライブラリー」の発売を開始すると発表した。これにより、従来のOCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)では、正確に認識することが困難だったカメラ画像などの複雑な背景内の文字列や、飾り文字などの特殊な文字(情景内文字)を検出・認識することができるという。

カラーOCRライブラリーはかすれた文字など低品質文字にも強い高精度OCRエンジンを搭載し、スキャンした注文書・勤怠管理表・アンケートなどの帳票画像から、活字、手書き文字、チェックマーク、バーコード、QRコードなどを認識し、編集可能な電子データに変換する、帳票向けOCRソフトウェア開発キット。

今回、AIを活用した情景内文字認識ライブラリーを開発し、背景と一体化している文字や白抜き文字などのテキスト化が難しい文字認識に対応した。文字の検出と認識を行う2つのAIエンジンを組み合わせ、保有するAI画像認識ノウハウをもとに効果的な学習を実施し、高い精度での文字検出、認識を実現しているという。

  • 「情景内文字認識ライブラリー」の活用例

    「情景内文字認識ライブラリー」の活用例

SDKとして提供することで顧客のシステムソフトウェアサービスに組み込み、業務用途にあわせて利用することが可能なほか、用途に応じて最適なAIモデルの追加学習などにより、認識精度を向上させることも可能としている。多様な環境におけるデータ入力やチェックを省力化することで、幅広い分野のサービス提供ニーズ、業務自動化、労働生産性向上への取り組みをサポートするとしている。