凸版印刷とTISは11月6日、凸版印刷が提供している「スコアリングエンジン KAIDEL」と、TISが提供している「TIS Marketing Canvas データ統合・利活用プラットフォームサービス」を融合させた新サービスを共同で提供すると発表した。同サービスを活用することで、オフライン・オンラインのデータをDMPで統合・管理し、AIを用いてマーケティング施策の精度を向上させるという。

スコアリングエンジン KAIDELは、機械学習の技術を用い「プロモーション反応予測」「優良化予測」「離反予測」など、顧客のさまざまな将来の見込み度を自動的に予測するデータ分析サービス。TISのTIS Marketing Canvas データ統合・利活用プラットフォームサービスは、構造化・非構造化データを問わず、あらゆるデータを投入できるデータマネジメントサービスで、プライベートクラウド環境として構築し、シンプルでセキュアなデータ利活用を実現するサービス。

両サービスを融合した新サービスでは、複数のデータ統合・管理からデータ処理、AIによるスコアリング(予測)まで、データ価値化のプロセスをワンストップで提供。データマーケティングを推進する企業の継続的かつスピーディなデータ利活用をトータルで支援するという。

  • 新サービスの概要

    新サービスの概要

主な特徴として、オフライン系の顧客情報、購買情報やオンライン系のWeb会員情報、アクセス情報、EC情報など、さまざまなデータをスピーディかつセキュアに統合管理し、オフライン・オンラインにまたがる顧客行動を横断的にとらえ、マーケティングに活用できるデータを整備する。

また、データマーケティングを実行していくためには、多岐にわたるデータを必要な形に加工・成形していくことが必要不可欠となることから、ETL(Extractデータ抽出/Transformデータ変換・加工/Loadデータロード)ツールを用いて、煩雑なデータ加工・成形を効率化することを可能としている。

さらに、従来は専門的な知識やスキルが必要だったAIによるスコアリングを自動化することで、「プロモーション反応予測」「優良化予測」「離反予測」など、顧客のさまざまな将来の見込み度を高精度に予測ができるという。

加えて、DMP構築におけるデータ設計支援やデータ加工・成形支援、機械学習モデルの設計支援など、効果的にデータを利活用するためのさまざまな支援サービスを提供するほか、凸版印刷が提供しているMAコマンドセンター(高いセキュリティ環境下でMAマーケティング・オートメーション運用が可能な施設)を用いたオンライン施策や、DM、コールセンターなどのオフライン施策など、さまざまな施策実行・運用についても支援可能。データマーケティングをトータルでサポートするとしている。

今後、両社は新サービスを金融業界、通業界、通販業界、エネルギー業界など向けに共同で展開していく考えだ。