東京急行電鉄(以下、東急電鉄)は5月30日、忘れ物の早期発見・通達・受け渡しを目的に、MAMORIOが提供する紛失防止タグ「MAMORIO」およびタブレット端末版「MAMORIO Spot」を活用した「お忘れ物自動通知サービス」を、7月1日より一部駅を除く東急線各駅で開始すると発表した。

「MAMORIO」は、Bluetooth Low Energyを活用したタグを付けるだけで、万が一の紛失時にはスマートフォンを使い、置き忘れ防止アラートと紛失場所の地図表示、ユーザーの相互捜索によるクラウドトラッキングで無くしたものを見つけることができる紛失防止用小型IoTデバイス。

クラウドトラッキング機能は、MAMORIOのアプリを入れているユーザー同士で協力して紛失物を探すもので、オンにするとほかのユーザーが紛失したMAMORIOとすれ違った際にその場所を知らせ、紛失物を迅速に見つけることができる。

提供を開始するサービスでは、このMAMORIOを活用し、紛失防止タグを付けた所持品を紛失した際、紛失物の位置情報を、専用アプリ上で確認可能に。具体的には、まず東急線各駅の駅務室にタブレット端末を設置し、紛失物が駅務室に届けられると、取り付けられている紛失防止タグから発信されている電波をタブレット端末が検知し、紛失物の位置情報を持ち主に通知する流れだ。

  • MAMORIO活用したサービスイメージ

今回の取り組みは、東急電鉄が実施している、スタートアップ企業との事業共創を目的とした「東急アクセラレートプログラム」にMAMORIOが応募していたことが発端となっている。両社は、2016年11月~翌4月まで、東急線渋谷駅にてMAMORIOを活用した実証実験を実施した。

また、MAMORIOが全国約700路線の鉄道・バス事業者へ導入されるなど、紛失防止タグの所有者が増加したことなどを踏まえ、東急電鉄は、東急線各駅での正式なサービス導入を決定した。

なお、今回の取り組みは、関東の鉄道事業者として最大規模の設置数となる。