電通および電通デジタルとアドビ システムズは2019年2月18日、マーケティングROI(資本利益率)の向上を実現する「デュアルファネルソリューション」を提供することに合意したことを明らかにした。

電通グループは以前から「人」基点でデータを統合する独自のマーケティングプラットフォーム「People Driven DMP」を運用している。PCやスマートフォンによる視聴者データやログデータ、パネルデータ、購買データ、位置情報データといった多様な角度が取得した情報を人基点で活用することで、より明確な顧客ターゲティングを可能するプラットフォームだ。

このPeople Driven DMPに、多様な範囲からデータを収集・統合し、顧客区分を可能にするアドビ システムズのデータ管理プラットフォーム「Adobe Audience Manager」や、分析ソリューションの「Adobe Analytics」、ターゲティングソリューション「Adobe Target」を組み合わせることで、従来は個別に管理・運用していた「新規顧客獲得のためのファネル」と「既存顧客管理のためのファネル」のデータ統合支援を可能とする。

  • デュアルファネルソリューションの概念

    デュアルファネルソリューションの概念

電通グループはデュアルファネルソリューションの提供について、「『社内データの統合』『外部データとの連携』で新規および既存顧客に対する課題解決をフラットに実行できる」と、より顧客生涯価値の高い顧客像が浮き彫りにするという。なお、電通およびアドビ システムがデータ連携と分析を担い、電通デジタルがシステム導入、広告設計・配信の運用サポートを担当する。アドビ システムズの米国本社であるAdobeは米国時間2018年9月20日にマーケティングプロセスの自動化ソリューションを提供するMarketoを買収。これまでのクリエイティブ方面に加え、マーケティングソリューションを強化してきた。