北菱電興と日本マイクロソフトは、石川県加賀市が、マイクロソフトのクラウドプラットフォームMicrosoft Azureを活用した北菱電興の除雪車運行システム「スノプロアイ」を採用した発表した。

加賀市は、除雪車の運行管理をIoT化することで、リアルタイムでの運行状況把握や報告書管理の効率化を図る。さらに、運用負担の軽減や季節変動の大きい負荷への対応も可能になるとともに、関連費用の削減も期待しているという。

除雪車には耐衝撃性に優れたスマートフォン P-01Kを使用した端末を搭載し、NTTドコモの閉域網とインターネットを介し、Azureに接続。Azure IoT Hub や Azure SQL Database、Azure Storage、Azure App Service といったサービスが活用されているという。

  • 今回のシステム構成

今回のシステムにより、市の職員は、これまで電話などでの連絡で把握していた各除雪車の現在の位置や現地で直接視認する必要があった除雪が済んだ場所が、地図上で可視化され、リアルタイムで把握することが可能になったという。また、同時に各除雪車のカメラで撮影した道路状況を市役所から確認することできる。

  • 除雪車に設置した「スノプロアイ」の端末（右）。左は端末画面

さらに、除雪作業終了後に提出する報告書作成プロセスおよび除雪費用の計算も自動化され、運用負担が軽減されたという。

今後、加賀市では、除雪作業を最適化するため、蓄積された気象データと作業実績データの分析機能の提供が計画されている他、マイクロソフトの学習済みAI「Microsoft Cognitive Services」を活用した画像解析によって降雪強度を判断することも検討中だという。