日本マイクロソフトは1月15日、2019年1月から同社の下期がスタート(年度は昨年7月からスタート)したことから、上期の振り返りと2020年に向けた事業戦略を説明するプレスラウンドテーブルを開催した。

代表取締役社長 平野拓也氏は、昨年8月に開催した経営方針説明会の中で、「インダストリーイノベーション」「ワークスタイルイノベーション」「ライフスタイルイノベーション」の3つのイノベーションに注力することを表明しているが、上期の実績として、「インダストリーイノベーション」では、デジタルトランスフォーメーション支援として、企業以外の自治体、病院、学校などの公共機関への支援が増えた点、「ワークスタイルイノベーション」として、働き方改革推進コミュニティ「Millennial Innovation for the Next Diverse Society(略称:MINDS)」を設立してミレニアル世代に向けた企業支援を行った点、「ライフスタイルイノベーション」として、Surfaceの新モデルをリリースしたことを説明した。

  • 日本マイクロソフト 代表取締役社長 平野拓也氏

  • 3つのイノベーションを推進

業績については、「米国本社から、チャレンジな予算を指示されているが、何とか達成できている」と、順調に推移していることをアピールした。

2020年に向けては、「3つのイノベーションでは、テクノロジーのモダナイゼーションがキーになり、新しいテクノロジーによるIT環境の最新化が必要になる」として、データセンターモダナイゼーション、モダンワーク/モダンライフの推進に積極的に取り組むとした。

  • 2020年に向けたIT環境の最新化

モダナイゼーションにおいては、1年後に迫ったWindows Server 2008とWindows 7のEOS(End of Support:サポート切れ)対策が重要になるが、MM総研の予測によれば、Windows Server 2008の稼働台数は現在48万台で、2020年1月のEOSを迎えても17万台がリプレースされずに残るという。

  • EOS対象製品の稼動状況

Windows Serverの移行について同社は、Azureへの移行を推奨しているが、平野氏は、2019年7月にEOSを迎えるSQL Server 2008を例に、「AWSの1/5で移行できる」とAzureのコスト面のメリットを強調したほか、Windows Serverの利用の8割近くを占めるファイルサーバとLOB(Web、DB、アプリケーション)用途に向け、Azureの新機能として「Azure Data Box」と「Azure File Sync」を今年の第一四半期に提供することを発表。平野氏は「全方位でクラウド移行を推進する」と語った。

  • Azureのメリット

Azure Data Boxは、オンプレミスのデータを専用デバイスに格納し、配送でAzureのデータセンターに送付するサービスで、ネットワークを介さずデータの移行ができるサービス。Azure File Syncは、Azureとオンプレミスでファイル同期を行うサービスだ。

  • Azureへの移行促進のため新機能を提供

一方のWindows 7は、現在、法人で1,600万台、コンシューマで1,100万台が稼動しており、平野氏は「大企業と自治体は順調に進展しているが、中小企業と地方で移行が遅れている。中小企業は認知不足もある」と課題を挙げた。

  • Windows 7の移行状況

日本マイクロソフト 執行役員 常務 コンシューマー&デバイス事業本部長 檜山太郎氏

これに向けての対策として、コンシューマ向けには今年の春、夏、年末の各PCの商戦期において買い替えを提案するキャンペーンを展開するほか、法人向けには、パートナーと協力して、DaaS(Device as a Service)とMicrosoft 365を組み合わせたサービスを月額払いのサブスクリプションモデルとして提供する。

同社 執行役員 常務 コンシューマー&デバイス事業本部長 檜山太郎氏は、「DaaSは2020年に国内需要が30%に伸長するといわれており、リプレース先として注目している」と期待を寄せた。

  • DaaS(Device as a Service)+Microsoft 365を提供