電通と電通デジタルは12月13日、デジタル広告による実店舗への来訪効果を正確に評価するソリューション「True Store Visit」の提供を開始すると発表した。

「True Store Visit」は、デジタル広告に接触して店舗に来訪した人のうち、「純粋に広告接触で来訪した人」と「広告に接触しなくても自然に来訪したであろう人」を統計的に切り分け、前者のみを広告効果として評価するソリューション。来店計測には、電通と資本・業務提携関係にある米GroundTruthが保有する国内2000万MAUのデータと、同社の特許技術であるBlueprintsを用いる。このデータと技術により、来店者の位置情報を施設の輪郭に沿って正確に設定できるため、来店者数を高精度に計測することが可能になる。

  • 「True Store Visit」の考え方(簡略図)

同社によるとこれまで、デジタル広告による来店計測は、広告に接触した人のうち、店舗に来訪した人の数すべてを広告効果としてカウントすることが一般的だったという。こうした従来の計測手法の場合、特に流通業や外食産業において、習慣的な来店のため「広告と接触しなくても自然に来店したであろう人」が数多く含まれてしまい、デジタル広告による来訪効果が過大に評価されてしまうという課題があった。

加えて、従来の手法での計測はタグ設定の可能な媒体に限られており、タグ設定のできないFacebookでは、広告接触者の中での来店数計測に対応していないという課題もあった。

それに対し今回の「True Store Visit」では、Facebookの複数APIを活用することにより、広告接触者の中から来店した人の数の計測はもちろんのこと、純粋に広告接触で来店した人の数も把握できるようになった。

Facebookを含むあらゆるデジタル広告キャンペーンにおいて、広告による純粋な来店者が高精度に計測できることから、店舗への来店者数をKPIとして設定することが可能になる。また、その達成に向けた出稿計画の精緻化、効果が高いクリエーティブへの差し替え、予算配分の最適化などが柔軟に実施できるようになる。