Preferred Networksは12月12日、深層学習の特徴である「行列演算」に特化したディープラーニング・プロセッサ「MN-Core(エムエヌ・コア)」を発表した。MN-Coreは、電力性能(消費電力当たりの演算性能)において、世界最高クラスの1TFLOPS/W(半精度)を実現できる見込み。
MN-Coreの製造プロセスはTSMC 12nm、消費電力は500W、ピーク性能(TFLOPS)は32.8(倍精度)/131(単精度)/524(半精度)、電力性能は0.066(倍精度)/0.26(単精度)/1.0(半精度)。
同社は、深層学習の実世界への応用を目指し、オープンソースの深層学習フレームワーク「Chainer」の開発や、研究開発を支える大規模GPUクラスター「MN-1」「MN-1b」の構築を進めてきた。
これらを活用した大規模な分散深層学習により、自動運転、ロボットの高度化、がん診断などの分野で研究開発を加速させ、実用化に向けた取り組みを強化している。
同社は2020年春の稼働に向け、MN-Coreによる新たな大規模クラスター「MN-3」を構築する予定。1000ノードを超える専用サーバから構成されるMN-3の計算速度は、最終的に2EFLOPSまで拡大することを目標にしているという。