ファナックは11月1日~6日にかけて、東京ビッグサイトにて開催されている「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」において、最新の工作機械各種に加え、参考出品として、AI(人工知能)を活用した複数のソリューションも紹介している。
例えば「AI Spindle Monitor」と銘打たれた機械学習を利用した主軸故障監視ソリューションでは、機械学習により主軸の異常を監視するデモの紹介が行なわれている。MT-LINKiを通してデータ収集を行い、機械学習を行なうことで、異常度を可視化。正常モデルを作成し、劣化の進行度合いを予測し、故障の予兆を検知することを可能としている。
また、コンピュータビジョンを活用した作業の効率化を目指した「CNC Vision Function」では、同社の2眼式の3Dビジョンセンサ「3DV/400」で鋳物の高さを計測。計測値に応じて、加工開始高さを変更し、高速アプローチを可能とすることで、非切削時間の削減を実現する。精度は1mmほどで、カメラの耐環境性能の評価を終えていないため、今回は参考出品となっている。
このほか、同社ブースでは、2018年4月に第2版のリリースがなされた「FIELD system (FANUC Intelligent Edge Link & Drive system)」の会場全域での接続デモなども行なっているほか、超大ロボット「M-2000iA/1700L」による航空機のエンジンカバー搬送デモや、協働ロボット「CR-15iA」と3Dビジョンセンサを組み合わせた人が近くにいる場合でも、安全柵なしにキッティングを可能とするデモなども紹介されている。
3Dビジョンセンサによるキッティングシステムのデモでは、人が居ない場合の高速モードで動作速度1500mm/sを可能としつつも、安全センサのエリア内に人を感知した場合は速やかに減速。動作速度を緩めるなど、安全性を配慮しつつ、自動化を図ることを可能としたものとなっている。