キヤノンは10月11日、2200mm×2500mmサイズの第8世代(G8)ガラス基板に対応したFPD(フラットパネルディスプレイ)向け露光装置「MPAsp-H1003T」を、2018年10月下旬より発売すると発表した。
同製品は、ミラー光学系の一括露光方式「ミラープロジェクション」を採用することで、広い露光フィールドで大型パネルを効率的に生産することが可能なほか、独自の加工技術により、従来機種「MPAsp-H803T」と同等の解像力2.0μm(L/S)を維持したまま、65型の一括露光を実現した。これにより、従来機種比で65型パネルを露光するタクトタイムを約37%短縮することができるようになるという。
また、プロセスの微細化にともなって重要度が増してくるオーバーレイ精度(重ね合わせ精度)の悪化要因であるプロセスで発生する非線形成分(ゆがみ成分)に対処することができる倍率補正技術と同時多点アライメントシステムの組み合わせ技術を採用。従来機種比で、オーバーレイ精度を約10%向上させることに成功したとする。
さらに1台の塗布現像装置に対しFPD露光装置2台を並べるデュアルラインを構成することが可能で、ガラス基板に異なるサイズのパネルを配置できるMMG対応時の生産効率を向上させることも可能となっている。