NECネッツエスアイは、7月18日~20日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているものづくり産業における品質(Q)、コスト(C)、納期(D)の革新・改善を対象にした展示会「生産システム見える化展」において、さまざまな現場における効率化・省力化・自動化をIT化により実現するモデルなどを紹介している。
例えばヒトやモノの移動における効率化を実現することを目的としたRFIDシステム「SATR System」は、STAR receiverと呼ぶ受信機と、RFIDパッシブタグを用いたデモが行なわれている。
STAR receiverの最大の特徴は、従来のRFIDシステムと比べて約10万倍の受信感度を実現した点。これにより、最大200m先のRFIDタグが発する電波も受信することが可能となった。
また、受信用アンテナの通信距離を最大50mにして、複数台を組み合わせて活用することをメインとした「STAR flex」も提供しているが、いずれもタグの読み取りは1秒間に1200個となっており、一度に大量の部品などを別の工場に移送する、といったニーズなどにも対応しやすくなっている。
昨今では屋内のヒトやモノの位置把握にはBLEメッシュネットワークなどの無線技術の活用が期待されているが、タグあたりの単価などが高く、こうした大量の部品の工場間ならびに工程間移送などでは、RFIDの需要が強くあり、そうした分野でのさらなる活用を目指していきたいという。
なお、同ソリューションでは、必要な顧客にはAzureベースの工程の見える化ツールなども用意しているとのことで、SIerも介在するような案件などの場合はNECグループ全体でのソリューション提供も可能だとしている。