セールスフォース・ドットコムは10日、Salesforce Marketing CloudとGoogle アナリティクス 360の連携ソリューションを国内で提供開始することを発表した。昨年11月にSalesforceとGoogleは、グローバルな戦略的パートナーシップを発表しており、アプリを通じた生産性向上、G Suiteとのサービス連携などに加え、マーケティング分野での機能連携もその範囲に加わっている。今回同社が発表したのはSalesforce Marketing CloudとGoogle アナリティクス 360が連携するものだ。

「Salesforce Marketing Cloud」は、Email Studio、Mobile Studio、Social Studio、Advertising Studio Web Studioと各チャネルを通じた一人一人の顧客へのタイミングや嗜好に応じたキャンペーン展開やコンテンツ作成から管理までデジタルマーケティング機能を提供する同社クラウド。「Google アナリティクス 360」はGoogleが提供するトラフィック計測や分析を詳細に行えるツールだが、提携機能として3つを挙げている。


・包括的なアトリビューションによる分析とWebページの最適化
・オーディエンスの活性化(Audience Activation)
・EメールとWeb分析

アトリビューションは最終目的であるコンバージョンに対してどれほど貢献したかを表す用語だが、たとえば、あるユーザーが商品を購入する前に別の人気の高い小売り業者からのプロモーションメールを受け、オンライン広告を閲覧し、5分から10分ほどアパレル関連の特定カテゴリを閲覧したようなケースでマーケターが、それぞれのチャネルがユーザーに対してどのように貢献(アトリビュート)したのかの洞察が可能になる。

Audience Activationは、購入者、ロイヤリティ顧客、サイトを閲覧するだけの訪問者などGoogle アナリティクス 360でカテゴリ分けしたオーディエンスへのMarketing Cloudでの表示やエンゲージメントの構築を可能とし、メールとWebパフォーマンス効果では、エンゲージメントがひとつのダッシュボードで確認できるようになり、インサイト取得の手間が大きく省けるようになるという。

なお、連携ソリューションは10日より提供を開始、Audience Activationは2018年第3四半期(8-10月)にパイロット版の提供を開始する予定。