TPGキャピタル(以下 TPG)は27日、IoT向けソフトウェアを提供するウインドリバーの買収が完了したことを発表した。なお、契約条件については明らかにされていない。

TPGによれば、ウインドリバーは40年近く、世界のテクノロジ先端企業が、世界で最も安全かつセキュアなデバイスを何世代にもわたって動作させるのを支えてきたという。同社製のソフトウェアは、現代の最重要インフラのコンピューティングシステムに搭載されており、協働ロボットや商用/軍用ドローン、コネクテッドカー、「つながる工場」から、これらのアプリケーションをサポートするインテリジェントな通信ネットワークまで、多様なユースケースで自動システムから自律型システムへの進化を加速しているとしている。

新たに独立した会社のCEOには、ウインドリバーのプレジデントであるジム・ダグラス氏が就任したほか、TPGのパートナーでテクノロジ投資部門トップのネハル・ラージ氏が、ウインドリバーの取締役会チェアマンを務めるということだ。

ネハル・ラージ氏は「ウインドリバーはIoT、インテリジェントデバイス、エッジコンピューティングの力を生かして、重要インフラ業界の根本的な変革に取り組んでいます。今回の買収により、インダストリアルIoT(IIoT)向けソフトウェア市場をリードするベンダとして、さらなる差別化を図るために必要な経営資源を確保し集中させることができます。経営陣と緊密に協力して、有機的成長および無機的成長への投資機会を探り、実行していきます」と述べている。

また、ジム・ダグラス氏は次のように述べている。「今日はウインドリバーにとって特別な日です。TPGとのパートナーシップにより、業界をリードするソフトウェアポートフォリオを刷新し、進化させる新たなチャンスを手にすることになります。お客様とパートナーエコシステムにさらなる価値を創出できます。今回の買収は、重要インフラ分野のデジタルトランスフォーメーションの加速に貢献する、ウインドリバーソフトウェアの唯一無二の価値が明白に認められたということです。ウインドリバーの成長軌道の次なる段階で、TPGと協力できることに大いに期待しています」