安川電機は、東京センチュリーおよび安川メカトレックとの3社間で医療・福祉機器販売における業務提携契約を締結し、レンタル事業を開始したと発表した。
現在の医療・介護の現場においては、人手不足や熟練者の慢性的な不足から、器具を使ったリハビリの導入・普及が求められている。しかし、従来のヒューマトロニクス製品の販売方法では、短期間での試験運用や臨床研究での採用といった場面において、高額な初期投資がネックとなり導入の障壁となっていた。
安川電機は、同社の長期経営計画「2025年ビジョン」に掲げるヒューマトロニクスの事業領域確立に向け、産業自動化市場で培ったロボット技術を応用し、医療・福祉分野での製品開発・販売を進めている。
今回の業務提携によって同社は、製造・販売からメンテナンスまでの一連のプロセスを連携して行っていくとのこと。さらに、これまでの受注生産だけではなくレンタル事業を展開することで、より手軽に、より短期間でユーザーに試用提供をできるような体制となる。これにより、医療・介護福祉事業者は、負担の少ない条件で導入が可能となる。
同社がレンタル事業で取り扱うのは、脳卒中などの脳血管疾患、整形疾患などによる上肢運動機能障がいを持つ人向けの「上肢リハビリ装置CoCoroe AR2」と、足関節の運動機能低下により、歩行が困難な人向けの「足首アシスト装置CoCoroe AAD」の2機種。
なお安川電機は今後、今回の業務提携を機にこのレンタル事業に取り組むことによって、ヒューマトロニクス製品の拡販を推し進め、医療・福祉分野における営業基盤の確立を目指していくとしている。