インターステラテクノロジズ(IST)の観測ロケット「MOMO2号機」は、これまでお伝えしてきたように、打ち上げが夏以降に延期された。宇宙への到達が期待されていただけに、延期は残念であるものの、初号機に続き、今回も現地は大いに盛り上がっていた。最後の現地レポートでは、そういった現地の雰囲気をご紹介したいと思う。
射点を直接眺める唯一の見学会場「SKY HILLS」
まずは、有料見学会場「SKY HILLS」の様子から。ここは射点からの距離が約4kmと、ちょっと離れているものの、直接射点を見ることができる。SKY HILLS以外で射点が見える場所は、私有地や町有地で立ち入ることができないということで、事実上、射点を直接眺めることができる、唯一の場所となっている。
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有料見学会場「SKY HILLS」からの眺め(画面中央が射点)。緩やかな斜面になっていて、どこからでも射点を見ることができる
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4kmもあるため、最大望遠でもこの程度。ただ新型ロケットだし、筆者としては、このくらい離れていた方が安心(笑)
SKY HILLSから見学するためには、事前の申し込みが必要だ。今回は、日本旅行が窓口となっており、専用WEBサイトからの予約が可能となっていた。入場のみのコースのほか、送迎バスとのセットやオフィシャルツアーも用意されており、都合に合わせて選ぶことができる。
ただ、初日は開場前に早々に延期が決定。またSKY HILLSの開場は、最初の2日間のみと決まっていたため、もし3日目に打ち上げが行われていたとしても、SKY HILLSから見ることはできなかった。そのあたりは打ち上げ見学ならではと言え、一般的なイベントとはちょっと違うところがあるので注意しておきたい。
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地元自治体も強力にバックアップ。初日の延期後、SKY HILLSには大樹町長も到着し、打ち上げへの期待を述べた
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2号機に描かれているマスコットキャラクター「ひふみろ」は会場で大人気。筆者も記念写真を撮った
会場で打ち上げを待つ間、楽しみなのは出店での買い物だ。帯広・十勝のご当地グルメのブースがあったほか、オリジナルグッズの販売も行われていた。また、ISTのロケット開発を紹介するブースもあり、待ち時間が長くてもそれなりに楽しめる。
射点まで近い無料会場
一方、一般向けの無料会場としては、大樹町多目的航空公園を解放。ここから射点は直接見えないものの、大型ディスプレイによるパブリックビューイングが行われていた。ただ射点までの距離はこちらの方が近いので(1.5km程度)、音の迫力は大きいだろう。もちろん打ち上がれば、機体はすぐに見えてくるので問題は無い。
大樹町多目的航空公園に行ったのなら、ぜひ寄ってもらいたいのが「大樹町宇宙交流センター SORA」である。大樹町で行われた実験などが紹介されており、宇宙航空研究開発機構(JAXA)コーナーのほか、MOMO初号機の実物大モックアップが展示されたコーナーもあった。
また道の駅「コスモール大樹」では、初号機に続いて、今回も記念切符を用意。税込1,000円以上の買い物をしたお客さんに配布していた。店内ではそのほか、大樹町の名産品や、宇宙グッズも販売されているのでチェックしてみると良いだろう。
4月末とはいえ、朝晩は東京の真冬並みに冷え込むことがある北海道。早朝の打ち上げもあるため、今回は冬の装備が必要だったが、次回はおそらく夏になるだろうから、見学はしやすいはずだ。「日本初の民間宇宙ロケット」の誕生という、歴史的な瞬間に立ち会うために、現地へ行くことを検討してみてはいかがだろうか。