富士通 IT戦略本部 IT投資マネジメント統括部 管理部長 芳澤寛氏は新しいオフィスについて、「新オフィスは、働く場所を選ばない『疑似体験』、チームの垣根を超えた『コラボレーション』、デジタルツールを活用した『業務効率化』の3つがポイントです。具体的には、フリーアドレスおよびペーパーレスの実現、打ち合わせエリアの充実に取り組みました」と説明する。
新オフィスは、4フロアから構成されており、それぞれ「Home」「Cafe & park」「Office」「従来型Office」というテーマでデザインされている。さながら社内にいても、外部にいるような環境をつくりあげた。社員は、その日の業務や気分にあわせてフロアを選ぶことができる。
自宅での業務をイメージした「Home」のフロアには、ガレージ、リビング、玄関、ダイニング、キッチンなどといった空間が設けられており、まるで自宅にいるかのようなリラックスした気分で仕事をすることができる。同フロアには荷物を保管する個人用ロッカーも設置されている。社員同士の自然な会話を生み出すことが狙いだ。
「Home」のフロア 。ダイニングをイメージした円形のテーブルが設置され、ちょっとした作業スペースとして人気だ(左)。自宅のライブラリーをイメージしたスペース。木材やグリーンの効果でリラックスしたムード(右)
「Home」のフロア 。フルスクリーンのホワイトボードが設置され、気軽に集まってミーティングが始まる。テーブルにはキャスターがついており、レイアウトも自由に変更できる(左)。ガレージをイメージした遠隔会議が可能な会議室。参加者はワイヤレスでPC画面を投影できる(右)
「Cafe & Park」フロアはその名のとおり、カフェと公園をイメージした広々とした空間が広がっている。机や椅子を移動することで様々なワークショップやちょっとしたイベントに活用することもできる。
「Office」は、新しい働き方を実践できるオフィスとして、従来の事務所のイメージを排除したものになっている。レイアウトが異なるエリアがいくつか設けられており、そのときの業務にあわせて場所を移動することができる。いずれもキャスター付きテーブルが設置されており、固定のデスクは置かれていない。状況によっていつでも再配置をすることができるのが特徴だ。また、集中して仕事をしたい人向けのコンセントレーションエリアや、電話会議専用エリア、ガラス張りのミーティングルームも設けられている。
一方で、デスクトップパソコンや開発検証用装置、その他固定IPアドレスが必要な作業を行うために、従来の富士通標準レイアウトのフロアである「従来型Office」も用意されている。