大日本印刷(以下、DNP)は、LEDの点光源を照射すると、表面に文字や絵柄などが浮かび上がり、真贋判定できるリップマン型ホログラムを開発したと発表した。この技術により、スマートフォンを使って誰でも容易に真贋判定できるようになるという。
ハンディタイプのLEDライトやスマートフォン等に搭載された点光源のLEDをホログラムに当てると、絵柄や文字が浮かび上がる
このホログラムは、点光源のLEDを照射することで表面に文字や絵柄が浮かび上がり、真贋判定を容易に行える技術を、リップマン型ホログラムにも対応させたもの。同社は、左右方向の立体感を表現するエンボス型ホログラムと、色分散が少なく鮮明で立体感の表現に優れたリップマン型ホログラムの両方の提供が可能な世界的にも数少ないメーカーで、2016年には、同技術を使ったエンボス型のホログラム「DNPホログラム LED判定」を開発している。
今回開発されたホログラムは、ハンディタイプのLEDライトやスマートフォンなどに搭載されているLEDを使って真贋判定できるため、顕微鏡や特殊フィルム等を購入する必要がなく導入コストを抑えることが可能で、さらに、ホログラムの真贋判定の状況をスマートフォン等のカメラで撮影し、その画像をメール等で送付することで遠隔地にいる関係者間と情報共有することもできる。また、特定の情報を微小な文字として印刷する「マイクロ文字」など、従来からのセキュリティ技術と組み合わせることで、セキュリティレベルをさらに向上させることができるということだ。
同社は、高いセキュリティが求められるID証やパスポート、運転免許証などに同製品を提供し、2020年度に2億円の売上を目指すということだ。
