日立ソリューションズは、IoT機器と位置情報を活用した「GeoMation 建築・土木業向けスマートインフラソリューション」を2月14日から提供すると発表した。
このソリューションは、スマートフォンやセンサー、タグなどのIoT機器を活用し、現場の作業員や建設機械の位置をPCやスマートフォン、タブレット上の地図や設計図面に可視化することにより、作業員の安全管理や建設機械の位置を把握するもの。
具体的には、作業員や建設機械に装備・搭載したスマートフォンにより位置情報を収集し、作業員に建設機械の接近を通知。また、危険エリアを登録することで、作業員の危険エリアへの侵入検知も可能だという。
従来、建設現場で高精度の位置測位を行う場合、専用の機器を用いる必要があったが、日立ソリューションズは、今回、スマートフォン上でRTK-GNSS測位を実現した。これに画像解析を用いた3次元計測技術を組み合わせることにより、距離計測や体積計測を行う取り組みをしている。
さらに、JV(共同企業体)による複数の企業が参加する現場や、作業区画の変更が多い現場、衛星測位システム(GNSS)の電波が届かないビル建設やトンネル工事などの現場の作業員の位置を把握し、工事現場への入退場管理から安全管理、避難指示などを支援する。建設機械や工事道具の位置把握にも転用でき、稼働率向上や工事道具の紛失防止にも活用できるという。
また、ドローンで盛土や建設資材の航空写真を撮影し、3次元データを元に体積測定する。土木現場の作業員が危険な場所に行くことなく、効率的に盛土や建設資材の体積を測定を行う。
日立ソリューションズは、山林やトンネル、地下、屋内などのさまざまな環境で、IoTや技術を用いた検証を行っており、順次、メニューを拡大していく。また、今後は、IoT機器から収集する位置情報の利活用を支援するクラウドサービス「GeoMation 空間情報IoTプラットフォーム」上で必要なシステムをすぐに使えたり、さまざまなデータを統合的に管理・分析し、有効活用できる仕組みづくりを進めていくという。