長い人類の叡智と多大な労力の上に立脚する法治主義、民主主義、人権分野などの基準策定に寄与する欧州評議会がイニシャティブを取ってプライバシーやデータ保護への啓蒙の為に定められた日であるData Privacy Day/Data Protection Day。テクノロジーが進むにつれその利便性は増大するが、当然にプライバシーをおざなりにすることはできない。手続きに則った活用が求められる。

Microsoftは、このData Privacy Dayを前に次のリリースで提供予定になるというプライバシーツール"Windows Diagnostic Data Viewer 初期プレビュー版"を新機能を逸早く体験できる早期体験プログラムWindows Insiderに提供開始したことを現地時間24日、公式ブログで発表した。

公式ブログに寄稿したMicrosoftのWDG Privacy Officer(プライバシー担当役員)であるMarisa Rogers氏は、人工知能やスマートデバイスなどの新しいテクノロジにより変化する世界においてもプライバシー基準(「Microsoft のプライバシーに関する声明」同社Webサイト内)に準拠し、お客様とWindowsのプライバシー機能を強化していくというコミットメントが変わることはありませんと述べ、ツールを紹介している。

Windows Diagnostic Data Viewerは、Windowsデバイスから収集した診断データとその使用法について透明性を確保するために提供するもので、特定のデバイスに関連してクラウドに保管されたすべてのWindows 診断データを閲覧・検索できる。メニューで提供されるデータ例は以下の通り。

・共通データ (Common Data) :オペレーティングシステムの名称とバージョン、デバイス ID、デバイスクラス、診断レベルの選択など
・製品とサービスの性能(Product and Service Performance):デバイスの正常性、性能、信頼性のデータ、デバイスの動画視聴機能、デバイスファイルの照会など(重要:この機能はユーザーのメディア視聴傾向の捕獲を目的としたものではございません。)
・製品とサービスの使用(Product and Service Usage):デバイス、オペレーティングシステム、アプリケーション、サービスの使用に関する詳細データ
・ソフトウェア設定と構成(Software Setup and Inventory):導入済アプリケーションと更新履歴、デバイス更新の関連情報など

また、現行のMicrosoft Privacy Dashboardもアップデートし、閲覧性を高めたActivity Historyページを新たに追加。今後数カ月にわたり、Activity History ページ上での製品とサービスの使用履歴データとメディア視聴データの閲覧と管理機能、ダッシュボード上のデータのエキスポート、特定項目の削除による個別コントロールの強化が提供される。Windows Insider Programの参加者には、これら機能の一部が今後数週間内に順次追加されていくという。

Windows 10を最良かつ最も安全な製品とするためにユーザーデータのプライバシーは今後とも最重要案件であり、製品内のプライバシー関連コントロール機能、基本レベルで収集される診断データの完全なリスト提供やMicrosoft Privacy Dashboardなど現行の関連する取り組みを挙げながら、今後もプライバシーのための機能提供を行っていくこと、プライバシーに関するMicrosoftの取り組みへフィードバックをお寄せくださいと述べている。