SC17では、多くの日本の主要な大学や研究機関がブースを設けて研究成果を展示していた。今回は、そうした日本の大学や研究機関のブースの様子を中心に、展示会場の雰囲気をお伝えしたい。なお、今回のSC17では、米国のブースが239と圧倒的に多いが、それに続くのが日本の36であり、次いで中国の14、その他の国は一桁のブース数となっていた。
東北大学のブース
筑波大学 JCAHPCのブース
東京大学と共同で運営する「JCAHPC」は、TOP500で国内2位のOakforest-PACSスパコンを擁している。
東京大学のブース
東大は伝統的に3つのブースを出している。第1は「The University of Tokyo」と名乗っている平木先生の研究グループのブース、第2は「Institute of Industrial Science, The University of Tokyo」と名乗る東京大学生産技術研究所のブース、そして「ITC/JCAHPC, The University of Tokyo」と名乗る東京大学の情報基盤センターのブースである。
TSUBAME3.0を擁する東京工業大学のブース
東工大はTOP500 13位のTSUBAME3.0スパコンを擁し、リーダーの松岡先生はスパコン界では国際的にトップレベルの知名度の先生である。
松岡先生が声をかければよい講師が集まり、セミナーの講師が有名人であると、人が集まるという仕掛けになっている。
名古屋大学のブース
京都大学のブース
神戸大学のブース
奈良先端科学技術大(NAIST)のブース
九州大学のブース
科学技術振興機構(JST)のブース
国立情報学研究所(NII)のブース
統計数理研究所のブース
理化学研究所のブース
理化学研究所(理研)では、京コンピュータを使った研究やポスト京の開発だけでなく、分子動力学計算用のMDGRAPEの開発も行っている。
下の写真はMDGRAPE-4のノードボードで、8個の計算用ASICを搭載している。MDGRSPR-4のシステムは64枚のノードボードで構成され、MD計算ではペタフロップス級の性能を発揮する。
産業技術総合研究所(AIST)のブース
宇宙航空研究開発機構(JAXA)のブース
高エネルギー加速器研究機構(KEK)のブース
情報通信研究機構(NICT)のブース
海洋研究開発機構(JAMSTEC)のブース
JAMSTECはTOP500で4位、国内では1位となった暁光スパコンを擁するのであるが、4位になることが判明したのは、SC17直前であったために展示には間に合っていない。
このため、地球シミュレータ(2代目、3代目)が前面に出た展示となっており、NECのSX-9スパコンのパネルが展示されている。
なお、筆者の私事ながら、2017年は腰の手術をした後で足の具合に心配があり、これまでのSCほど会場を歩き回ることができなかった。そのため、見落として写真を撮れなかった大学や研究機関が出てきてしまったが、ご容赦をお願いしたい。